ヨノワール「ヨノワール探偵事務所」:ぽけりん＠ポケモンまとめ

ヨノワール「ヨノワール探偵事務所」

14/12/29 16:55

SS 55コメント

1：フライゴン投稿日：2014/07/18 18:51:23 ID:GGfEzKRc

この広い地球にある小さな小さな町

中央公園から北へ歩いて10分弱

そこにあるのは小さな小さな探偵事務所

そこに居るのは世界有数の名探偵

ヨノワールはここに居る

難解事件はここに集まる……

3：ジガルデ＠こころのしずく投稿日：2014/07/18 18:53:36 ID:pHjtguRs

謎とかはどうなるのか…とりま期待

4：(⌒,_ゝ⌒)投稿日：2014/07/18 18:54:11 ID:sLfTr/fo

期待ですわぁ

5：フライゴン投稿日：2014/07/18 18:54:31 ID:GGfEzKRc

ヨノワール「ふぅ～～～……」

ヨノワール「……ﾁｯ」ｶﾞｻｶﾞｻ

ヨノワール「シケてんな…こんな端金で俺が動くとおもってんのか……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

コンコン

ヨノワール「誰だ」

＜フライゴンです…

ヨノワール「入れ」

ガチャッ

7：フライゴン投稿日：2014/07/18 18:54:53 ID:GGfEzKRc

フライゴン「失礼します」

ヨノワール「おう何だ」

フライゴン「新たな依頼です」

ヨノワール「だと思ったよ……ﾊｧ」

ヨノワール「いいかフライゴン？俺の所には毎日新しい依頼が届く……」

ヨノワール「こんな多忙な俺に休みぐらい与えてくれてもいいんじゃあないか？」

フライゴン「依頼を……断れと？」

ヨノワール「まぁ言ってしまうとそう言う事だ」

8：フライゴン投稿日：2014/07/18 18:55:48 ID:GGfEzKRc

フライゴン「ダメです」

ヨノワール「何でだよー！」

フライゴン「事件の解決を待ち望む人が居る以上、我々に休みはありません」

ヨノワール「ならお前がやれよ～！！」

フライゴン「……」

フライゴン「盲点でした……OK私がやりましょう」

ヨノワール「お？(意外とあっさり受け入れたな？)」

9：フライゴン投稿日：2014/07/18 18:57:10 ID:GGfEzKRc

フライゴン「それでは、失礼しました」

ヨノワール「おう」

ガチャッ

ヨノワール「よっしゃ！休みが出来たぜ！」

ヨノワール「そんじゃあ…今ある依頼をさっさと解決……」

＜ガシャンッ

＜…急にどうされました……？

＜うるさい！ヨノワールは何処だ！？

ヨノワール「何だぁ…？」

10：フライゴン投稿日：2014/07/18 18:58:19 ID:GGfEzKRc

＜あっ……や、やめてください！

＜うるさい！

ドカァッ

ヨノワール「……」

ヨノワール「扉を蹴り破るのはやめて頂けますかねぇ……」

ヨノワール「町長」

ダーテング「……」

11：フライゴン投稿日：2014/07/18 18:59:35 ID:GGfEzKRc

ヨノワール「今回は……どんなご用件で？」

バンッ

ダーテング「ご用件で？……じゃない！！」

ダーテング「お前には人の心が無いのか！？」

ヨノワール「…ですから……ご用件は何ですか？」

ダーテング「しらばっくれるな」

ダーテング「この町で……昔から続く事件だ……」

ヨノワール「あぁ…あの」

ヨノワール「無差別殺人事件ですか」

12：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:00:32 ID:Fczk2Xo6

ダーテング「そうだ……！」

ヨノワール「ﾊｧ……あのね町長」

ヨノワール「この事件は警察が頑張って調査したじゃあないか」

ヨノワール「それでもとけなかった難事件なんだよ？」

ダーテング「そうだ！…だから君に……！」

ヨノワール「おいおいおいおい町長～」

ヨノワール「この事件がどれだけ危険かわかる？」

ヨノワール「事件の概要言ってごらん？」

13：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:01:24 ID:Fczk2Xo6

ダーテング「……数年前から続く無差別殺人事件」

ダーテング「これまでの被害者は数知れず、証拠も残さないため迷宮入り」

ダーテング「そして最近になって更に被害が増え……かなりのペースで殺人が繰り返されている……！」

ヨノワール「もうわかったと思うけど」

ヨノワール「そんな危険な事件を解決しろなどと言う依頼はまっぴらごめんだね！！」

ダーテング「あぁ…そうだろうな……そう言うと思ったよ」

ダーテング「だからこれを持ってきた」

ドサッ

14：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:02:32 ID:Fczk2Xo6

ヨノワール「これは……？」

ダーテング「開けてみればわかる」

ヨノワール「ふふふ……期待しちゃいますね」

ガチャ

ヨノワール「……」

ダーテング「たいした金額じゃあないが……五千万近くまでは集めた」

ヨノワール「何処からこんな金が……」

ダーテング「これまでの被害者の親族、それ以外にこの町の民達に保険として寄付してもらい……その他取れる所からとった」

ヨノワール「……」

15：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:07:41 ID:Fczk2Xo6

ヨノワール「……ﾌｩ」

ヨノワール「……そうですねぇ」

ヨノワール「このまま放っておいても、この町に住んでる以上危険なのは変わりないですしねぇ……」

ヨノワール「良いでしょう、引き受けますよ」

ダーテング「やっとその重い腰をあげたか……」

ヨノワール「やっと？……失礼ですね、もう既に調べはついてますよ」

ヨノワール「フライゴン、例の物を」

フライゴン「はっ」

16：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:08:25 ID:Fczk2Xo6

フライゴン「どうぞ」ｽｯ

ダーテング「これは……？」

ヨノワール「アリバイ表……と言った所ですかね。単純ですが最も効果的です、証拠の欠片も見つかってないみたいですからねぇ」

フライゴン「この町の住民全員の名前が記されています」

ダーテング「むむ……」ﾍﾟﾗｯ

ヨノワール「名前に斜線を引かれているのが引っ越した人、バツ印はアリバイ有り…塗り潰されてるのが……」

ダーテング「殺害された者……」

ヨノワール「そう言う事」

ダーテング「こんな物……どうやって」

ヨノワール「助手のフライゴンに調べさせました」

17：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:10:25 ID:Fczk2Xo6

ダーテング「……ふん」

ダーテング「こんな物……役に立たん」

ヨノワール「どうしてですか？」

ダーテング「もし複数犯だとしたら……？アリバイなど簡単に作れる」

ヨノワール「これだから素人は……」

フライゴン「その心配は要りませんよ」

ダーテング「なにぃ……」

フライゴン「これは快楽殺人なんです」

18：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:10:58 ID:Fczk2Xo6

フライゴン「何か目的があっての犯行なら、同じ目的を持つ者との協力はあり得ます……が」

フライゴン「目的無しの殺人に手を貸す人は……少なくとも私は見た事ありません」

ダーテング「……なるほど」

ダーテング「しかし誉められたやり方ではないな人柱など……」

ダーテング「邪道だ」

ヨノワール「……そうかも知れませんねぇ……ですが」

ヨノワール「蛇の道は蛇にしか制する事は出来ないんですよ」

19：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:12:57 ID:Fczk2Xo6

ヨノワール「そんで……よく見てください」

ダーテング「むぅ……これは！」

ヨノワール「アリバイ無し……つまり容疑者はもう既に二人に絞られています」

ヨノワール「つまり！この事件は最早既に解決しているんです！」

ダーテング「流石……この町が誇る名探偵だ……やり方こそ汚いがな」

ヨノワール「大きなお世話ですよ……」

ヨノワール「フライゴン、警察を呼べ」

ヨノワール「このアリバイ表を提出する。」

ヨノワール「……実際に令状が出るのは、もう少し先になりそうですがね……」

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~~~~

24：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:34:40 ID:Fczk2Xo6

数日後~

ストライク「～♪」

ピンポーン

ストライク「お？誰だろう」

ストライク「はいはーい今行きまーす」

ガチャ

ストライク「……！？」

レアコイル「警察です、御同行願います」

ストライク「は……？」

ストライク「お、俺が何か……？」

レアコイル「この町の連続殺人事件の容疑がかかっています」

ストライク「は、はぁ～！？」

25：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:35:19 ID:Fczk2Xo6

ストライク「俺は何にもしてねーぞ！？」

レアコイル

「ええ、ですから話を聞きたいだけで……」

ヨノワール「ウダウダ言ってないでさっさと来てくれませんかね」

ストライク「あ、あんたは……ヨノワール」

ヨノワール「何もしてないのなら黙って付いてくれば良いんですよ……もしかして、心当たりがあるから来れないとか……？」ﾆﾔﾆﾔ

ストライク「……！」

ストライク「よ、よし……わかったよ」

ヨノワール「最初っからそうすれば良いんですよ……」

26：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:36:09 ID:Fczk2Xo6

ヨノワール「ふ～…まったく」

ジバコイル「……よう、ヨノワール」

ヨノワール「……！」

ヨノワール「これはこれは……ジバコイルさん、お久し振りです」

ジバコイル「お久し振りですじゃあないよ……まったく」

ジバコイル「とんでもない物出しやがって」

ヨノワール「……アリバイ表の事ですか？」

ジバコイル「そうだよ……」

ジバコイル「あれを上に説明するのは手を焼いたよ」

28：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:38:58 ID:Fczk2Xo6

ヨノワール「何と説明したんですか？」

ジバコイル「全てヨノワールが独断で調べあげました……とな」

ヨノワール「事実ですが……もうちょっと庇ってくれても良いんじゃないですか？」

ジバコイル「冗談じゃない」

ジバコイル「そんな事したら警官だある俺にはとんでもない批判が飛んでくる……最悪訴えられるかも知れん」

ヨノワール「私はどうなっても良いんですかね……」

ジバコイル「ふははっ……まぁ自業自得だな！」

30：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:39:45 ID:Fczk2Xo6

ジバコイル「それで……もう一人の容疑者の元には私の部下が向かったが……一体どんな奴だ？」

ヨノワール「確か……名前はドクロッグとか言ったかな？」

ヨノワール「まぁ私も実際会ってみなければ詳しいことは分かりません」

ジバコイル「そうか……まぁ良いがな」

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31：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:43:11 ID:Fczk2Xo6

取調室

レアコイル「～その時……貴方は何処で何をしていました？」

ストライク「だから隣町に買い物をよ……」

レアコイル「そうですか？昼頃貴方を見かけたと聞きましたが」

ストライク「ちょっと忘れ物してよ～帰るのが夜中になっちまったぜ」

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ジバコイル「……何か分かったか？」

ヨノワール「分かる訳無いじゃないですか……バカなんですか？」

ジバコイル「バカは余計だバカは……」

32：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:44:12 ID:Fczk2Xo6

ヨノワール「おっ！二人目ですね」

ジバコイル「彼がドクロッグか……」

~~~~~~~~~~

ドクロッグ「……」

レアコイル「それじゃあ色々聞かせてもらう」

ドクロッグ「……早くしてくれ」

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33：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:44:43 ID:Fczk2Xo6

ヨノワール「それで……？取り調べで分かったことは？」

ジバコイル「うむ」

ジバコイル「ストライク:31歳、独身、フリーター、趣味はドライブ」

ジバコイル「ドクロッグ:28歳、独身、フリーター、最近引きこもり気味だった様だ」

ジバコイル「事件発生の時期からしてストライクが怪しいな、凶器として使用された刃物が無くても自らの手で殺害できる」

ヨノワール「その歳でフリーターかよ……」

ジバコイル「そんな事言っている場合じゃあないぞ、このどちらか一人が殺人鬼なんだ」

ヨノワール「……そうですねぇ」

34：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:46:02 ID:Fczk2Xo6

ジバコイル「君はどちらが怪しいと睨んでる？」

ヨノワール「こんな情報で分かる訳ないでしょ……でも」

ジバコイル「……でも？」

ヨノワール「私の探偵としての勘で言うなら……ドクロッグ氏……ですかね」

ジバコイル「以外だな、凶器が無くても殺害出来るストライクの方が怪しくないか？」

ヨノワール「人殺しは死人と一緒、眼が死んでいる」

ヨノワール「ドクロッグの眼は……」

フライゴン「流石ですね、ヨノワールさん」

ヨノワール「うおっ！？」ビクッ

35：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:46:46 ID:Fczk2Xo6

フライゴン「よくあんな臭い台詞が言えますね」

ヨノワール「お前な……急に出てくんじゃねぇよ」

フライゴン「例のあれ、調べて来ましたよ」

ヨノワール「おお、で？どうだった？」

ジバコイル「……？何の話かね？」

ヨノワール「あ、いやぁ……あははは！……何でもないですよ！」

ジバコイル「？」

36：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:47:25 ID:Fczk2Xo6

フライゴン「残念ながら、容疑者の家に凶器は見つかりませんでした……ストライクが犯人である可能性が高くなりましたね(ﾎﾞｿﾎﾞｿ」

ヨノワール「……そうか」

ジバコイル「何を話しているか知らんが……どっちが犯人か検討がついたかね？」

ヨノワール「……」

ヨノワール「取り合えず、いつも通りのやり方で行こう」

フライゴン「分かりました……」

フライゴン「ジバコイルさん、取調室に入ってもよろしいですか？」

ジバコイル「……？ま、まぁいいが…」

37：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:48:09 ID:Fczk2Xo6

ヨノワール「ｽｩ～………よし」

ヨノワール「……」ｽｯ

ジバコイル「……彼は何をしているんだ？」

フライゴン「あれがヨノワールさんのやり方です」

フライゴン「相手と同じ気持ちになって考えるんです」

ジバコイル「そ、そうなのか」

ジバコイル(意味あるのかこれ？)

38：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:48:57 ID:Fczk2Xo6

フライゴン「出来るだけ再現したいので……ジバコイルさん、向かい側に座ってあげてください」

ジバコイル「む……こうかね」ｽｯ

フライゴン「はい」

フライゴン「それじゃあ僕はこれで」

ジバコイル「え……何処へ行くんだい？」

フライゴン「他の依頼をほったらかしには出来ないので」

ジバコイル「えっと……私は座ってるだけでいいのかい？」

フライゴン「ええ……そのままでお願いします」

39：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:49:53 ID:Fczk2Xo6

フライゴン「それでは」

バタンッ

ジバコイル「……」

ヨノワール「……」

ジバコイル「何だこれ…………」

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40：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:53:40 ID:Fczk2Xo6

ジバコイル「……zz」ｺｸﾘ…ｺｸﾘ

ヨノワール「……」

ヨノワール「……！」

バンッ

ジバコイル「うおっ！？」ﾋﾞｸｩｯ

ジバコイル「い、一体何が……」

ヨノワール「すみません長い間」

ジバコイル「い、いや……まぁ良いが」

ジバコイル「それより、何か分かったのか？」

41：フライゴン投稿日：2014/07/18 19:54:11 ID:Fczk2Xo6

ヨノワール「いえ、残念ながら殺人鬼の気持ちなど到底理解に苦しみますねぇ」

ジバコイル「そうか……(何の為の時間だったんだよ……)」

ジバコイル「まぁ良いさ！お前のお陰で、長い間止まっていたこの事件の調査ができて……しかも二人にまで絞れたんだからな」

ジバコイル「今日はもう遅いから帰りなさい」

ヨノワール「ふぅ……そうさせて貰います」

ジバコイル「明日も引き続き、協力頼んだぞ」

ヨノワール「ええ……勿論ですよ」

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42：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:00:10 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「……ただいま」

フライゴン「お帰りなさいヨノワールさん」

フライゴン「……随分……遅かったみたいですけど」

ヨノワール「……ああ」

ヨノワール「まるでヒントが見つからない、流石長きに渡る未解決事件だけある」

ヨノワール「今回は長丁場になりそうだ……」

フライゴン「……そうですか」

フライゴン「この事件も大切ですが、他の事件も同様です。しっかり目を通しておいてください」

フライゴン「それでは、お休みなさい」

ヨノワール「……ﾊｧ」

43：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:03:23 ID:mRUOlpFY

~翌日~

ヨノワール「……」

ヨノワール「留守にしている間にかなりの数の依頼が来てるな……」

ヨノワール「はぁ……この事件が解決したら忙しくなるな……」

バタンッ！

ヨノワール「！」

フライゴン「ヨノワールさんっ！！」

44：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:04:34 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「おいおい……朝から騒がしいぞ…」

ヨノワール「まず、ノックをしろ。いつもは出来てるのに何で今日は……」

フライゴン「そんな事言っている場合じゃあないんです！！」

ヨノワール「…？」

フライゴン「容疑者のストライクが……」

フライゴン「殺されました」

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~~~~~~
~~~~

45：(⌒,_ゝ⌒)投稿日：2014/07/18 20:05:22 ID:IiJuFzjE

動いたなぁ

46：キルリア＠キズぐすり投稿日：2014/07/18 20:06:06 ID:oQiEKSwI

ナ、ナンダッテーーーッ！

47：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:07:18 ID:mRUOlpFY

ウ～～ウ～～

ﾊﾟｼｬｯﾊﾟｼｬﾊﾟｼｬｯ

ヨノワール「……」

ジバコイル「……来たか」

ジバコイル「ストライク氏の遺体だ、拝んどけ……」

ヨノワール「死因は！？一体誰に殺されたんだ
！！」

ジバコイル「……」

48：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:08:04 ID:mRUOlpFY

ジバコイル「やったのは例の殺人鬼だ……それに」

ジバコイル「凶器が見つかった」

ジバコイル「その凶器には……指紋が付いていた……判別が難しいほど薄かったがな」

ヨノワール「……その指紋の主は……？」

ジバコイル「ドクロッグだ」

ヨノワール「……！！」

49：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:09:48 ID:mRUOlpFY

ジバコイル「もう既に奴を逮捕に向かった……」

ジバコイル「この事件はお前達のお陰で解決出来た様なものだが……」

ジバコイル「これから先は全て我々に任せて貰おう」

ヨノワール「っ……何だそれ？」

ヨノワール「一体なんだったんだよ……！」

フライゴン「……」

50：メガルカリオ＠いかりまんじゅう投稿日：2014/07/18 20:11:52 ID:s56taSOM

俺の中でジバコレアコから体が生えてスーツを着てる感じにいなってる

51：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:12:31 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「……」

ヨノワール「くだらない……」

ヨノワール「帰るぞ……フライゴン……」

フライゴン「ヨノワールさん……」

ヨノワール「俺の人生で……最もくだらない事件だった……」

フライゴン「……」

~~~~~~~~
~~~~~~
~~~~

52：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:15:07 ID:mRUOlpFY

~翌日~

ヨノワール「……」

ヨノワール「っ……くそっ」

ヨノワール「はぁ……全然身が入らん」

コンコンコン

ヨノワール「誰だ」

＜フライゴンです…

ヨノワール「……入れ」

53：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:15:56 ID:mRUOlpFY

ガチャ…

フライゴン「失礼します…」

ヨノワール「おう……何の用だ」

ヨノワール「急かすつもりなら悪いが、今はまるで身が入らなくてな…」

フライゴン「……いえ」

フライゴン「昨日の……事件の事です」

ヨノワール「……」

ヨノワール「悪いがその話は止めて貰おうか……気分が悪くなる」

フライゴン「そうは行きません」

54：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:18:28 ID:mRUOlpFY

フライゴン「単刀直入に言います」

ヨノワール「……？」

フライゴン「ヨノワールさん……貴方が……」

フライゴン「この事件の真犯人です！！」

ヨノワール「！？」

56：ウソッキー＠おおきなねっこ投稿日：2014/07/18 20:19:10 ID:p/6y2YeY

>>54
！?

55：オムナイト＠コダックじょうろ投稿日：2014/07/18 20:18:39 ID:NMgrERXQ

面白いな
特に探偵が全くやる気がないのがいい

57：(⌒,_ゝ⌒) 投稿日：2014/07/18 20:20:09 ID:IiJuFzjE

ジバコやろなぁ

58：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:21:06 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「……はぁ？……何言ってんだおまえ？」

フライゴン「……入ってください」

ドドドドドドド

警察「……」

ジバコイル「……」

ヨノワール「……？」

ヨノワール「……ﾊｧ」

59：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:22:08 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「皆さん、あまり大人数で入って来ないで頂けます？……散らかるので」

ヨノワール「それに……私は忙しいんです。さっさと今ある依頼を片付けないと……」

フライゴン「先程、急かさないでくれと言いましたよね？」

ヨノワール「……！」

フライゴン「もしかして…ヨノワールさん……」

ヨノワール「……」

フライゴン「動揺してます？」

60：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:23:09 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「……」

ヨノワール「ﾊｧ……わかったよ」

ヨノワール「フライゴン、君の探偵ごっこに付き合うとしよう」

ヨノワール「で？君はどうして私を疑っているんだい？ん？言ってごらん？」

フライゴン「……」

フライゴン「例のアリバイ表……あれにはストライク、ドクロッグ以外にもう一人、三人目の容疑者がいる……」

フライゴン「貴方ですよ……ヨノワールさん」

62：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:23:48 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「プッ……」

ヨノワール「あっはっはっは！！」ｹﾞﾗｹﾞﾗ

ヨノワール「確かにそうだ……こりゃ一本取られた」

ヨノワール「……で？」

ヨノワール「凶器にはドクロッグの指紋が付いていた」

ヨノワール「もう良いだろう、さっさと仕事に……！」

フライゴン「もし貴方がっ！！」

フライゴン「……指紋を移せたとしたら……？」

63：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:25:18 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「……どう言う事だ？」

フライゴン「……」ｽｯ

フライゴン「これは特殊なテープ」

フライゴン「これを使えば、手軽に指紋を…」

フライゴン「採取する事が出来る」

フライゴン「貴方の机の中にありました……」

ヨノワール「……ふん」

ヨノワール「お前は私の助手とは思えんぐらい低能だな」

ヨノワール「反論させてもらうよ」

64：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:26:27 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「まず第一に！」

ヨノワール「それは指紋を移す物ではなく、写す物だ！漢字が違うんだよ！」

ヨノワール「第二に！」

ヨノワール「私にいつドクロッグの指紋を取る機会があった？そんな物を悠長にくるくると巻く時間がいつ！？」

ヨノワール「そして第三に！」

ヨノワール「もし仮に指紋を入手しても、凶器に付けたら左右があべこべになるだろうが！」

ヨノワール「わかったらさっさと……」

フライゴン「違う」

66：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:28:03 ID:mRUOlpFY

フライゴン「貴方は指紋を直接取ったんじゃない」

フライゴン「間接的に取ったんだ」

ヨノワール「……！？」

67：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:29:09 ID:mRUOlpFY

フライゴン「貴方は取調室にて、いつものの様に瞑想しはじめた」

フライゴン「その時、机についたドクロッグの指紋を取った」

フライゴン「それなら…本人に接触せずとも指紋を入手でき、左右反転もしないし、指紋が薄かったのも説明出来る」

ヨノワール「おいおい……洒落になってないぞ」

ヨノワール「大体お前はあの後すぐ帰っただろ！私が指紋を取ったと言う証拠は無い！」

フライゴン「残念……見てましたよ」

ヨノワール「！？」

68：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:29:55 ID:mRUOlpFY

フライゴン「取調室の隣……」

フライゴン「マジックミラーの向こう側で」

ヨノワール「なっ！？」

69：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:32:31 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「……ぅ」

ヨノワール「ち、違うんだ…あ、あれはよ……今後の調査の為に……」

フライゴン「言い訳している所悪いですが」

フライゴン「私は先程、容疑者は三人と言いましたが……」

フライゴン「すみません、あれは嘘です」

フライゴン「本当は貴方一人。他の二人にはちゃんとアリバイがあります」

ヨノワール「…………は？」

ヨノワール「な、何を言って……」

70：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:33:18 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「ま、まさか……」

フライゴン「ただ私がバツ印を……」

フライゴン「書かなかっただけ」

ヨノワール「なん……だと……」

71：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:34:06 ID:mRUOlpFY

フライゴン「私には確信があるんですよ……貴方が犯人だと言うね」

ヨノワール「ぅぐ……」

ヨノワール「い、いや……」

ヨノワール「まだだ！まだ決まった訳じゃあない！」

ヨノワール「アリバイ表はお前が作成した……！」

ヨノワール「つまり！ただフライゴンが私が犯人だと言い張ってるだけで、それが本当かどうかは分からないじゃないか！！」

フライゴン「まぁ確かに…」

フライゴン「今話した事が本当だと証明出来る術は私にはありません」

72：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:35:28 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「そら見ろ！」

フライゴン「……ヨノワールさん」

フライゴン「数日前、僕が貴方の代わりに依頼を引き受けたのを覚えていますか？」

ヨノワール「……？」

フライゴン「依頼主は男」

フライゴン「依頼内容は、交際中で同棲している女性がストーカー被害に遭っていてそれを解消してほしいとの事でした」

ヨノワール「それが……どうした」

フライゴン「この依頼主は……ドクロッグだったんです」

ヨノワール「！？」

73：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:36:20 ID:mRUOlpFY

フライゴン「交際相手がストーカー被害に遭っているのに放っておく訳無いですよね」

フライゴン「二人して家に籠り気味だったみたいですから、きっと明確なアリバイが見つかりますよ」

ヨノワール「そんなバカな！！」

ヨノワール「あいつは取り調べの時に、独り身で交際相手も居ないと言っていたはず……！」

フライゴン「僕が口止めしていたんですよ……依頼を解決した日に」

ヨノワール「なにぃ！！？」

74：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:38:57 ID:mRUOlpFY

フライゴン「ちなみに交際中の彼女と言うのは、ストーカーから逃れる為、隣町からドクロッグ氏の元へ逃げてきたそうです」

フライゴン「ストーカーにバレない為、誰にも話さなかった…だから貴方も知らなかった」

フライゴン「もし彼女の存在を貴方が知っていれば、ドクロッグ氏を最後に残す様な真似はしなかったでしょうね」

フライゴン「これは単純な『貴方の』ミスです」

ヨノワール「……は……はは」

ヨノワール「そんなわけ……ない……」

75：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:41:11 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「そんな訳あるかぁっ！！！」

ヨノワール「これは…これは陰謀だ！！」

ヨノワール「フライゴンがドクロッグと協力して私に罪を擦り付けようとしているんだっ！！」

ヨノワール「考えてもみろ！！」

ヨノワール「凶器にドクロッグの指紋が採取され、奴はほぼ犯人に間違いない！」

ヨノワール「だが私は本当かどうかも分からないフライゴンの妄言で犯人扱いされている……！」

フライゴン「……」

ヨノワール「私が犯人だと言う『証拠』は無い！！！」

76：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:43:07 ID:mRUOlpFY

フライゴン「ﾊｧ……」

フライゴン「認めるかと思ったが……仕方ない」

フライゴン「これは出したくなかったんですが……」ｽｯ

ヨノワール「…！！？？」

ヨノワール「な、何だよ……」

ヨノワール「何だよその……」

ヨノワール「ビデオテープは……！！！」

77：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:43:38 ID:mRUOlpFY

フライゴン「昨日……私はマジックミラー越しに貴方を監視していました」

フライゴン「貴方が帰ろうとする跡を追い……」

フライゴン「目の前で起きた全ての事は、これに記録されています」

フライゴン「もう……分かりますよね？」

ヨノワール「ぁ……ぅぁぁ…」

ヨノワール「そんな……嘘だぁ……」

78：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:44:20 ID:mRUOlpFY

フライゴン「貴方は…自らの罪を他人に擦り付ける為、私にアリバイ表を作らせた」

フライゴン「だが貴方は気付けなかった…ドクロッグに向けた筈の銃口が自分に向いてる事を！」

フライゴン「そして…引き金を引いてしまった……」

フライゴン「今ここに、貴様を死へ誘う弾丸がある」

フライゴン「どうだ？怖いか？」

ヨノワール「……ぅ」

フライゴン「それが今までお前が殺害した人達の思いだ！」

フライゴン「死んで詫びろ……このゴキブリよりどす黒く小汚ない…！」

フライゴン「殺人鬼がぁ！！」

79：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:48:21 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「ぅ……」

ヨノワール「その……テープ……」

ヨノワール「そのテープを……！」

ヨノワール「寄越せええぇぇぇぇっ！！！」

ジバコイル「取り抑えろっ！！！」

80：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:48:55 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「うおあぁぁぁぁ！！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀｯ

レアコイル「動くなっ！！」

ジバコイル「暴れるんじゃあないっ！！」

ヨノワール「うぅぅぐぅ……なぁお前らぁ……！」

ヨノワール「まだテープの中身見てないだろぉ……！」ｸﾞｸﾞｸﾞｯ

ヨノワール「まだ決まってない！！」

ヨノワール「俺は殺してなどいないぃ！！」

81：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:49:25 ID:mRUOlpFY

ヨノワール「俺はぁ……ぁぁ！」

フライゴン「ヨノワール……」

フライゴン「あんた言ったよな」

フライゴン「人殺しは死人と同じ、眼が死んでいるって……」

82：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:49:53 ID:mRUOlpFY

フライゴン「あんたの眼……死んでるよ」

ヨノワール「うぅあぁぁぁぁぁぁっっ！！！！！」

~~~~~~~~
~~~~~~
~~~~

83：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:52:26 ID:mRUOlpFY

ジバコイル「……」

フライゴン「……」

ジバコイル「フライゴン君……この事件は君のお陰で解決した……礼を言うよ」

フライゴン「…礼なんて止めてください」

フライゴン「私は……逮捕の為とは言え、ストライク氏を見殺しにしました……」

フライゴン「ヨノワールも言ってました……」

フライゴン「蛇の道は蛇にしか制する事は出来ない……と」

フライゴン「私も所詮……蛇なんです」

84：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:52:59 ID:mRUOlpFY

ジバコイル「……そうか」

ジバコイル「だが私は、例え相手が蛇でも感謝の念は忘れない」

ジバコイル「調査にご協力頂きありがとございます」

フライゴン「……」

ジバコイル「じゃあな……」

フライゴン「……」

フライゴン「さようなら……」

~~~~~~~~
~~~~~~
~~~~

85：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:54:28 ID:mRUOlpFY

フライゴン「こうして、この町で長きに渡る無差別殺人事件は意外な形で幕を降ろす」

フライゴン「あの後すぐにヨノワールの裁判が開かれた。判決は勿論死刑」

フライゴン「ヨノワールの助手だった私としては、意外過ぎるほど呆気ない最期だと思う」

フライゴン「探偵事務所は私が継いでいる……フライゴン探偵事務所に改名してな」

86：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:55:01 ID:mRUOlpFY

フライゴン「最早お察しだとは思うが……まるで客が来ない」

フライゴン「当然だ、殺人鬼が居た探偵事務所、しかも継いでいるのがその殺人鬼の助手だと言うのだから……私だったら行かない」

フライゴン「代わりに来るのはTV番組、良いネタになるのだろう」

フライゴン「しかし、諦めた訳じゃない。これから盛り返し、世界一の名探偵と呼ばれてみせる」

87：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:55:35 ID:mRUOlpFY

フライゴン「……話を戻す」

フライゴン「私はヨノワールを殺人鬼と罵倒したが、実際の所そこまで恨んでいる訳ではない」

フライゴン「彼は実際有能だったし、少なからずの正義感があった……私はそれに魅せられていた点もある」

フライゴン「正義感がある者は殺人などしない……と思うでしょうが」

フライゴン「人は誰しも一つは悪い点がある……彼にとってのそれが殺人衝動だったのだろう」

88：フライゴン投稿日：2014/07/18 20:56:17 ID:mRUOlpFY

フライゴン「彼が悪人なのは間違いないし否定するつもりもない」

フライゴン「数多の人々を殺害し罪を擦り付ける……史上稀に見る極悪人だ」

フライゴン「だが、あの意思！みっともなくとも最後まで足掻くあの意思だけは……尊敬出来る点ではないだろうか」

フライゴン「そう思うのはのは私だけなのだろう……」

終わり

89：バンギラス＠れいかいのぬの投稿日：2014/07/18 20:56:49 ID:vMGZE7UM

乙

91：ギアル＠ダイブボール投稿日：2014/07/18 20:58:36 ID:p/6y2YeY

ヨノワールなら脱走できそうだと感じたのは俺だけでいい

93：(⌒,_ゝ⌒) 投稿日：2014/07/18 21:02:52 ID:YKVFvLNc

乙や
疑問なのは、なぜ最初からフライゴンはヨノワールに目ぇ付けてたんやろな

98：フライゴン投稿日：2014/07/18 21:22:20 ID:0H5jitLg

>>93
アリバイ表はフライゴンに作らせていて、既に町民全員のアリバイを確認していたから……？

あまり深くは考えないでくださいorz

ジラーチ「親友に会いたい」

103：ジュペッタ＠するどいツメ投稿日：2014/07/22 22:41:35 ID:f2a7RIsU

言葉の流れがいいね

100：フライゴン投稿日：2014/07/19 00:37:05 ID:KGTNmPgI

ほんま感涙でわぁ……

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