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1:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/06 03:20:32 ID:hJTk2.Qg
樹々が鬱蒼と生い茂る森の中
暖かな木漏れ日に満ちたあの場所で
まだ幼かった僕たちは
ある約束をした。
【SS】木漏れ日の中の約束
2:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:35:32 ID:hJTk2.Qg
僕とあの子の出逢いは、そう…
お気に入りの岩の上で昼寝をしていた僕に
君が話しかけてきたのが始まりだったね。
「…わぁぁ!かわいー♪
ねぇ、あなたのお名前はー?」
「……ブイ?」
「ぶい?…あっ!」
「『ぶいちゃん』っていうんだねっ!」
「わたしは『ヒナ』っていうの!
よろしくねっ!ぶいちゃん♪」
「…??」
3:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:37:06 ID:hJTk2.Qg
まだ生まれて間もなかった僕は
初めて見る人間の女の子の言っている言葉を
よく理解出来ずにいた。
でも、その日から
僕たちは友達になったんだ。
白いワンピースを着こなして、
綺麗な髪が肩の下くらいまで伸びた
活発そうな女の子。
その女の子は、連日森に遊びに来ては
僕に会いに来るようになった。
4:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:40:12 ID:hJTk2.Qg
「ぶーいちゃんっ♪」
「あれ?見つかっちゃった?」
「わっ!見て見て!キレイなお花!」
「ママとけんかしちゃった…」
「今日ね、学校で───」
「今日も来たよー!!」
「わたしね、この森の近くの小さな村に住んでるんだぁ」
毎日ふたりで遊んだり
一緒に木の実を食べたり
森の中を探険したり…
僕は次第にその子と会うのが楽しみになっていった。
5:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:42:37 ID:hJTk2.Qg
僕は、丁度木漏れ日が差し込む
このお気に入りの岩の上で日向ぼっこをしながら
あの子が来るのを待つのが日課になっていた。
あの子は"ガッコウ"って場所に通っているらしく
それが終わってからこの森に来るらしい。
そう、この日も。
6:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:43:50 ID:hJTk2.Qg
「…ふふっ♪日向ぼっこ大好きだね。」
「こんにちわ!ぶいちゃん♪」
「…ブイ…」フワァ…
「あれ?眠くなっちゃったかな?」
「苔がいっぱいで気持ち良さそうだもんね、その岩」
「…うー…ん…わたしも…
なんだか眠くなっちゃったかも…
…ちょっと…お昼寝……」
……すぅ……すぅ……
人間の女の子と、ポケモンの僕。
僕たちはいつも一緒だった。
7:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:45:23 ID:hJTk2.Qg
ある日、あの子は僕に言ったんだ。
「ねぇねぇ、ぶいちゃん」
「わたしね、10才になったら
旅に出ようと思ってるんだぁ」
「世界中を旅するの!」
「いろんな人と出会って、いろんな物を見て、
いろんなことを知りたいんだ!」
「それでね、もしよかったら…
ぶいちゃんにね…
わたしのパートナーのポケモンになって欲しいの」
「…どうかな…」
8:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:47:17 ID:hJTk2.Qg
その言葉を聞いた時
僕は凄く
凄く、嬉しかったんだ。
「…ブイッ!!」ニコッ
「…え!いいの!?
…やっっったぁぁぁあああ!!!」
「約束だよっ!!」
これが、僕とあの子──ヒナちゃんが交わした
一つ目の『約束』だった。
9:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:49:01 ID:hJTk2.Qg
*
あの約束から数日経ったある日
僕はいつものように森であの子を待っていた。
いつもなら、そろそろ来るはずなんだけれど…
おかしいな。
どれだけ待ってもヒナちゃんが来ない。
「…………ブイ……」
その日、結局ヒナちゃんは来なかった。
何故だろう、体調を崩してしまったのかな。
そう思いながらも僕は、ヒナちゃんを待つことにした。
10:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:50:25 ID:hJTk2.Qg
次の日も、
ヒナちゃんが森に遊びに来ることはなかった。
それだけじゃない。
その次の日も、その次の日も…
ヒナちゃんが森へ来ることはなかった。
11:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:51:48 ID:hJTk2.Qg
そして、二週間程経ったある日…
「……ぶいちゃん、いる…?」
ヒナちゃんは、僕に会いにやってきた。
僕はとても安心したんだ。
ずっと心配していたから…。
「…ごめんね。パパと喧嘩しちゃって…
…家の外に出して貰えなかったんだ…。」
…あれ?どうしたんだろう…
目に見えて元気がない…。
12:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:53:12 ID:hJTk2.Qg
「………あとね、ぶいちゃん…」
「あなたに、言わないといけないことがあるの…」
「わたし…パパのお仕事の関係でね…
遠くの街に行かないといけなくなっちゃったんだ…」
13:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:54:16 ID:hJTk2.Qg
「もう、ここには来れなくなるの。」
………え?
14:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:56:11 ID:hJTk2.Qg
「ぶいちゃんも連れて行きたいけど、
パパがポケモン嫌いだから…」
「……連れて…行けないの……。」
「…………ごめんね…。」
…………。
15:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:57:37 ID:hJTk2.Qg
「…でもね、前にした約束、覚えてる…?」
「わたし、ぶいちゃんと一緒に旅がしたいんだ」
「だからね、…いつになるかは分かんないけど…
…絶対、この森に戻って来る。」
「…約束する…。」
「…身勝手なのは分かってるよ…。
…でも、それまで…待っててほしいの…。」
「……いいかな…?」
「…ありがとう。ごめんね…」
16:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 03:59:34 ID:hJTk2.Qg
「絶対…。…絶っ対に戻って来るから…!」
「…だから、サヨナラは言わないよ…」
これが、僕とヒナちゃんが交わした
二つ目の…『約束』。
17:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:00:52 ID:hJTk2.Qg
次の日からヒナちゃんは森へ来なくなった。
そして
約束を交わしたあの日から
もう
10年の歳月が流れてしまったんだね…。
…懐かしいな…
18:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:04:05 ID:hJTk2.Qg
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
19:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:06:26 ID:hJTk2.Qg
?「…………。」
「…おいおい、まだ待ってんのか?」
?「………いたんだ、ロッド」
ロッド(オーロット)
「懲りないねぇ~…。もう何年待ってんだよ」
?「…さあ、何年待ってるんだろう」
ロッド「…はぁ、お前を見てっと
マジで同情したくなるぜ…」
?「……約束なんだ…。…あの子との」
ロッド「…………。」
20:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:08:32 ID:hJTk2.Qg
?「………今日は…」
「…今日はね、きっとあの子が来る気がするんだ」
ロッド(………その台詞、何百回目だよ…)
ロッド「…なぁ、もうやめようぜ?
どうせそいつは来ねぇよ。」
「いいか?10年だ。
お前がその子を待っていて、もう10年経ったんだ」
「忘れられてるに決まってんだろ?」
「それに…」
「…もし、そいつがお前に会いに来たとして…
お前があの時のぶいちゃんだって気付くと思うか?」
?「…………。」
21:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:10:38 ID:hJTk2.Qg
ロッド「時間ってのはつくづく残酷だって思うぜ…
この10年で進化しちまったお前を、
その女が識別できる訳がねぇ」
?「………どうなんだろうね…」
ロッド「……まぁ、お前の人生だ…
…好きなように生きればいい。…だが───」
「もう、その約束に縛られる必要はないんじゃねぇか?」
?「………。」
ロッド「………はぁ、じゃあな」
そう言うと、彼は何処かへ行ってしまった。
22:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:13:11 ID:hJTk2.Qg
?「……………。」
?「……約束に縛られる………か……」
…そう、10年という長い時間は残酷にも
あの日、イーブイだった僕を
全く違う姿にへと変えてしまった。
それでも、僕は待ち続ける。
それが、あの子との約束だから…。
23:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:16:17 ID:hJTk2.Qg
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
──この電車は、まもなく
グリンビレッジへと到着します。
お降りの際は、お忘れ物のないよう
お気を付け下さい。
ご乗車いただき、ありがとうございました。──
「……やっと、着いたぁ…。」
「私の、故郷…」
「…懐かしいな…」
「…あれから、10年か…」
「…まだ、私を待っていてくれてるのかな…」
「……早く、会いたいよ…」
「……ぶいちゃん…」
24:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:19:26 ID:hJTk2.Qg
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
ロッド「……ったく」
「アイツ、どうかしてるぜ…」
「10年だぞ……バカじゃねぇのか…」
??「ふふっ♪まーたリィフ君のことですか?」
ロッド「………ぅるせぇょ、ディア」
ディア(ドレディア)「えぇー、いいじゃないですか。」
「リィフ君がかまってくれないから、いじけてるんでしょう?」クスクス
ロッド「…………。」
25:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:21:40 ID:hJTk2.Qg
ディア「でも、とっても素敵なことだと思いますよ?」
「小さい頃に離れ離れになってしまった
相手と交わした『再会の約束』を
ずっと信じて待っているだなんて」
「すごく健気でロマンチックじゃないですか」
ロッド「………。」
ディア「それに、あのリィフ君が好きになった娘…。
一体どんなポケモンなんでしょう?
きっと、ものすごく綺麗で──」
26:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:24:53 ID:hJTk2.Qg
ロッド「…何言ってんだ?お前」
ディア「…え?どういう意味ですか…?」
ロッド「俺はもう行く。じゃあな」
ディア「あっ、ちょっと…」
ジュプトル「おう、ディア!それにロッドじゃねぇか!
今日も目つき悪りぃな、何かあったか?」
ディア「あ、キィさん」
ロッド「……るせぇよ……」
キィ(ジュプトル)「おいっ、待てよ…
……って、行っちまった…」
「どしたんだ?アイツ…。」
ディア「いつもの、アレです」ニコ
27:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:27:48 ID:hJTk2.Qg
キィ「………成る程な。リィフのこt…
「「「うわぁぁぁあああああ!!!」」」
ディア「…え!?何っ!?」
キィ「何だっ!?」
ロッド「んあ?何事だ?」
モンメン「に…人間だぁぁ!!
人間が森に入って来たぁ!!」
チェリンボ「きゃああ!!」
モンメン「みんな早く逃げろー!」
チュリネ「あっ!待ってよぉぉ!」
ワーワー!!
28:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:29:14 ID:hJTk2.Qg
キィ「…へぇ。珍しいな、人間だなんて」
ディア「………え…?
……ニン…ゲン…?この森に…?」
ディア「ど、どどどうしましょう!!?
チュリネたちを避難させないと…!!」
ロッド「………。」
ロッド「……人間…だと?」
「…………まさか…な…」
29:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:31:26 ID:hJTk2.Qg
───────
*
「…この森も、10年ぶりだなぁ…」
───昔は、学校の授業が終わるとすぐにこの森に来て
毎日、日が暮れるまで遊んでたっけ…
……あの子と一緒に。
「……………。」
*
「…この森も、10年ぶりだなぁ…」
───昔は、学校の授業が終わるとすぐにこの森に来て
毎日、日が暮れるまで遊んでたっけ…
……あの子と一緒に。
「……………。」
30:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:34:36 ID:hJTk2.Qg
この森の音が
景色が
匂いが
とても、懐かしい。
樹々の隙間から射し込む木漏れ日が
とても暖かくて
心地がいい。
31:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:39:04 ID:hJTk2.Qg
こんな日は、きっと…
陽が当たるあの場所で
大好きなあの岩の上で
日向ぼっこしてるんだろうな…
…きっと、すぐに気持ち良くなって…
「寝ちゃってるかも」
32:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:41:21 ID:hJTk2.Qg
─────────────
*
?「………ふわぁ~ぁ…」
「…うー…ん。眠くなってきた…」
「少し、寝よう…かな…」
……すぅ……すぅ……
ジャローダ「坊や、いるかい?朗報だよ!」
「…って、なんだ。寝ちまってんのかい」
ロッド「…おい!ジャロ!その朗報ってのはなんだ?」
*
?「………ふわぁ~ぁ…」
「…うー…ん。眠くなってきた…」
「少し、寝よう…かな…」
……すぅ……すぅ……
ジャローダ「坊や、いるかい?朗報だよ!」
「…って、なんだ。寝ちまってんのかい」
ロッド「…おい!ジャロ!その朗報ってのはなんだ?」
33:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:43:24 ID:hJTk2.Qg
ジャロ(ジャローダ)「いたのかい、ロッド」
「…今、一人の人間がこの森に入って来たのは知ってるかい?
その人間が…」
「坊やがずっと待ち続けてる娘なんだよ」
ロッド「!!!」
ロッド「………確証は?」
34:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:45:17 ID:hJTk2.Qg
ジャロ「あんたねぇ…
アタシが何年この森に住んでると思ってんだい?
アタシもその子を見たことがあったんだよ」
「成長しても、すぐ分かったねぇ!
えらくベッピンさんになったもんだ」
「さっき、何やらチビたちが騒いでいたようだけど…」
「あの娘は、この森のチビたちが恐れてるような
悪い人間じゃあないよ」
ロッド「………そうか」
ジャロ「…ん?おいおいロッド、
急にどこ行くんだい?」
35:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:46:46 ID:hJTk2.Qg
ロッド「…ちょっと急用を思い出しちまった。
…あと、リィフは起こしてやるな。じゃあな」
ジャロ「………あん…?」
ロッド(……リィフ、悪りぃな。
お前の人生、好きに生きればいい。
だから俺も…
好き勝手させて貰おうか…)
ロッド「……お前を縛り続けるその女、
この俺が排除してやるよ…」
36:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:52:24 ID:hJTk2.Qg
───────────────
*
「「……はぁ……はぁ……!」」
チェリンボ「…ここまでくればもう大丈夫…かな?」
モンメン「うん…。きっと、大人たちが追い払ってくれるよ!」
チェリンボ「はぁぁ、怖かったぁ…」
モンメン「人間なんて初めて見たよ…
きっと、捕まったら食べられちゃうんだ!」
L 人フ
チェリンボ「やだぁ…(;^;)○」
モンメン「………あれ?」
チェリンボ「…どうしたの?モンちゃん」
37:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:53:57 ID:hJTk2.Qg
モンメン「………チュリネのやつ、どこいった?」
チェリンボ「!?」
「ま、まさかあの人間に……」
ロッド「おう、チビ共。
森に入って来た人間ってのは何処だ?」
モンメン・チェリンボ「「ロッドぉぉ!!」」
チェリンボ「お願いっ!助けて!!」
モンメン「チュリネが…!」
ロッド「……ほう…」
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38:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:56:20 ID:hJTk2.Qg
───────────────
*
ディア「…はぁ…!…はぁ…!」
「チュリネたち、どこに行ったの…?」
ディア(…お願い。無事でいて…)
ディア「……ん?」
「!」
ディア「…あ、…あれは…」
人間「…………」
チュリネ「…」ブルブル…
ディア「…………う……そ……」
*
ディア「…はぁ…!…はぁ…!」
「チュリネたち、どこに行ったの…?」
ディア(…お願い。無事でいて…)
ディア「……ん?」
「!」
ディア「…あ、…あれは…」
人間「…………」
チュリネ「…」ブルブル…
ディア「…………う……そ……」
39:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:58:37 ID:hJTk2.Qg
ディア「………ぁ………ぁぁ…」
───ダメ。
私が
私が、守らなきゃ…
私はあの子のお姉ちゃんなんだから
でも
怖くて身体が動かない。
40:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 04:59:46 ID:hJTk2.Qg
どうしよう…
どうしよう…どうしよう…
このままじゃあの子が…
動いて!!お願い!私の体でしょ!?動いて!!
私が…あの子を…守ってあげないと…
動い…て…
……お願い……っ!
41:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:05:35 ID:hJTk2.Qg
*
女「……うーん……」
「全然ポケモンに会わないよ…」
「もしかして私……避けられてるのかなぁ…」
女「…あれ?」
チュリネ「…」ブルブル…
42:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:07:13 ID:hJTk2.Qg
女「…ねぇ、あなた…どうしたの?」
チュリネ「!!!」
チュリネ「……ぅ…
…うわぁぁぁああああ!!!」
「見つかった!?食べられるー!
このぉ!!人間めっ!!来るなぁぁああ!!」
ブンブンッ
女「……?」キョトン
女「…あ、もしかして…
…私が怖いのかな?」
チュリネ「……うぅ…」
43:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:09:10 ID:hJTk2.Qg
…ぽん
チュリネ「………え?」
女「よしよし。大丈夫だよ…。
怖がらせてごめんね。」
女「って、あなたよく見たら泥だらけだね…
ちょっと待ってて…」
ふきふき
チュリネ「わわわっ!」
女「…うん、キレイになったね♪」
44:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:10:28 ID:hJTk2.Qg
女(……ん?)
「(…ぁぁぁああああああああああ!!!!!)」
くさむすび!!
…シュルルル!!
女「!?」(…えっ!?草が手に…巻きついて…)
ディア「……!!」バッ!
チュリネ「…あ…、姉ちゃ…」
ディア「………私の……」
「……私の弟にっ!!触らないでっ!!」
「(…ぁぁぁああああああああああ!!!!!)」
くさむすび!!
…シュルルル!!
女「!?」(…えっ!?草が手に…巻きついて…)
ディア「……!!」バッ!
チュリネ「…あ…、姉ちゃ…」
ディア「………私の……」
「……私の弟にっ!!触らないでっ!!」
45:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:12:13 ID:hJTk2.Qg
女「………っ…!」
(この子……泣きながら私を睨んでる…)
(……もしかしてこの子、チュリネのお姉ちゃんなのかな?)
(だから、弟を守る為に…)
ディア「……ぅうう"……っ!!」
女「…………。」
「…ごめんなさい。危害を加えるつもりはないの…」
「用が済んだら、すぐにこの森を出ていくから…」
「……じゃあね」
46:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:13:31 ID:hJTk2.Qg
チュリネ「………行っちゃった………。」
ディア「……………っ……」ペタン
ディア「…………ぅ……ぅ…っ……」
ディア「…………チュリネぇぇえええ!!!
怖かったよぉぉぉお……うえぇぇぇん………」
「・・・。」
ディア「…じゃなくて!!
大丈夫だった!?何もされてない!?
お姉ちゃん心配したんだからぁ…!!」
チュリネ「……ごめん、姉ちゃん。心配かけて」
チュリネ「でも、大丈夫だよ。
……あの人間、白いのでキレイにしてくれただけだった。」
ディア「…………え?」
47:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:18:29 ID:hJTk2.Qg
─────
女「…………。」
さっきの子たち…
…すごく、怯えてた。
私が、森を荒らしに来たと思ったのかな…。
女「………はぁ。」
「あんまり歓迎されてないのかなぁ……」
48:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:19:28 ID:hJTk2.Qg
昔は……
…いや、もう昔とは違うんだね…
この森のポケモンたちも…。
でも
あの子は、きっと私を……
「……………。」
きっと私を、待ってくれてる。
信じなきゃ。
49:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:21:22 ID:hJTk2.Qg
女(……)
(確か…こっちの方。
あの子の大好きな、苔の生えた岩の所……)
ぞわ…ぞわ…
女(…ん?何…?…今)
…ぎゅるぅん!!!
女「きゃっ!?なに!?」
50:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:22:45 ID:hJTk2.Qg
───突然だった。
彼女の周囲の樹々が、まるで生きているかの様に動きだし
彼女に襲い掛かってきたのだ。
ぎゅる…!!
女「わっ!なにこれ!?」
(もしかして、これもポケモンの仕業!?)
ぎゅるっ
ぎゅるる…!
ぎゅるるるるっ!!!
51:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:24:08 ID:hJTk2.Qg
不気味に伸びる樹々の根が、枝が、幹が
まるで彼女に吸い寄せられるかのように
絶えず向かって行く。
そして
少し距離を置き、その様子を眺めるポケモンがいた。
ロッド「………。」
モンメン「いけー!ロッド!やっちゃえー!」
チェリンボ「早く、あの人間を追い出してぇ!!」
ロッド「…あぁ、安心しなチビ共。
俺がすぐに追い出してやるよ…!!」
ロッド「…アイツの為にな」
52:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:25:51 ID:hJTk2.Qg
女「…はぁ……はぁ……」
ぎゅるるるん…!!!
不気味に伸びる樹々の根や幹が
必死になって逃れようとする彼女を瞬く間に取り囲み
その進路と退路を遮断する。
「きゃっ…!!……これじゃ、進めない…」
その時だった。
ぎゅるんっ!
ぐいっ!
女「…痛っ…!」
53:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:27:27 ID:hJTk2.Qg
彼女は襲い掛かる木の根に足を取られ、
そのまま転倒した。
女「…うっ…足が…」ズキ…
どうやら、足を負傷したらしい。鈍い痛みが響く。
そして…
容赦無く、鋭利な木の枝が彼女に襲い掛かった。
女「きゃああああ!!!!」
54:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:29:15 ID:hJTk2.Qg
ウ ッ ド ホ ー ン!!
ガキィ…ン
ロッド「……なにっ……!?」
女「………え?」
そこに現れたのは、とある一匹のポケモン。
女「…助けてくれたの…?
…ゴーゴート…」
55:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:30:55 ID:hJTk2.Qg
そこには、立派な角を生やしたゴーゴートの姿があった。
おそらく、相当長生きなのだろう。
通常の同種よりもかなり体格が大きく、
角は傷だらけになっている。
ゴーゴート「………。」
ゴーゴート「……ゴォ…」クイッ…クイッ
女「…え?…もしかして…
…乗せてくれるの…?」
ゴーゴート「………!」
女「………。」
「……ありがとう」
56:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:32:58 ID:hJTk2.Qg
ゴーゴート「…ゴォォオ!!」
ゴーゴートは、少女を背に乗せ森を駆け巡る。
迫り来る樹々の妨害を避けながら。
ザッザッザッザッ…
ゴーゴート(……森の樹々を自在に操るか……
この様な真似が出来るのは…
あやつくらいじゃろうな…。
それにしても…)チラ…
女「………。」
ゴーゴート(…全く、懐かしいお客様じゃのう…)
57:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:34:54 ID:hJTk2.Qg
ゴーゴート「………。」
(角から、この者の気持ちが伝わってくる…。
とても優しい心を持った少女じゃ…。
そして、ワシが感じるこの自責の念は…
…やはり、この娘は小僧の…)
ザッザッザッザッ…
ロッド「…くそっ…邪魔すんじゃねぇよ…
老いぼれクソジジイが…!」
モンメン「なにしてんだよじっちゃん!!
人間だぞっ!!」
チェリンボ「ロッド!早く追い出してぇぇ!」
ロッド「……あぁ…!任せな…!」
58:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:36:14 ID:hJTk2.Qg
ぎゅるっ!!ぎゅるぅ!!
ゴーゴート「……っ……!!
……ゴゴォォオ!!」
(もう少し、速度をあげよう…
しっかり捕まっておくのじゃぞ…!!)
女「わっ、わぁ…!」
ちら…
ロッド「!」(…あれは……!)
(…………モンスター…
……………………ボール………?)
─────………。
…成る程、やっぱそうかよ…。
59:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:37:58 ID:hJTk2.Qg
ロッド「………チビ共、チュリネを探しに行け。
もしかしたら近くにいるかもしれねぇ…」
モンメン「え…?でも…」
ロッド「大丈夫だ。
あの人間は俺が必ず追い出してやる。…行きな。」
チェリンボ「……うん!…行こ?モンちゃん」
モンメン「う、うん…」
ロッド「……行ったか。」
「ここから先は、ガキ共にはちょいと
刺激が強えぇかもしれねぇからな…」
60:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:39:09 ID:hJTk2.Qg
(……あの女…バッグにボールを着けてやがった…。
トレーナーだ!!
しかも、アイツを10年間放ったらかしといて
今更のこのこ現れてアイツを捕まえに来たってか?
…許せねぇ…!!)
「……あの女はここで始末する」
「邪魔をすんなら、ジジイ…
…てめぇもだ…」
61:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:46:55 ID:hJTk2.Qg
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
モンメン「おーい!チュリネぇ!!どこだー!!?」
チェリンボ「どこー!!?」
チュリネ「……ここだよ」
モンメン・チェリンボ「「チュリネぇええ!!!」」
62:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:48:08 ID:hJTk2.Qg
チェリンボ「よかったぁ~!無事だったんだね!」
モンメン「てっきり、人間に捕まったかと思って
心配したんだぞお!」
チュリネ「そ、それが…───
────────」
「「ええええええ!!?!?」」
63:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:49:53 ID:hJTk2.Qg
チェリンボ「それ、本当!?」
チュリネ「う、うん。あの人間は悪いやつじゃなかったんだ。
今、姉ちゃんが
『お詫びとお礼言わなきゃ!』って言って
探しに行っちゃったんだけど…」
モンメン「……これって、まずいよね…」
チュリネ「え?なにが??」
チェリンボ「実は、ロッドが…」
チュリネ「なんだって!?」
64:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:51:04 ID:hJTk2.Qg
モンメン「ロッドを止めなくちゃ…」
キィ(ジュプトル)「おう!チビたち!
今度はなに騒いでんだ??」
チュリネ「あっ!キィ兄ちゃん!」
チェリンボ「助けて!!」
モンメン「ロッドが!」
キィ「………へ?」
・・・。
キィ「…はぁぁ。……何やってんだよあのバカ…」
「とりあえず、姐さんに知らせなきゃだな…」
キィ(ジュプトル)「おう!チビたち!
今度はなに騒いでんだ??」
チュリネ「あっ!キィ兄ちゃん!」
チェリンボ「助けて!!」
モンメン「ロッドが!」
キィ「………へ?」
・・・。
キィ「…はぁぁ。……何やってんだよあのバカ…」
「とりあえず、姐さんに知らせなきゃだな…」
65:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:52:17 ID:hJTk2.Qg
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「……すぅ……ぅぅん……」
ジャロ「…こんな時に寝ちまうなんて…
全く困った坊やだ…」
ジャロ「まぁ…放っておいても、
あの娘は直にここへ来るだろう…」
「…やはり、ここにいましたか!!姐さん!」
66:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 05:53:44 ID:hJTk2.Qg
ジャロ「おう、キィじゃないか。
一体どうしたんだい?」
キィ「…実は、ロッドの野郎が…────」
ジャロ「………それ、本当かい?
……全く…あのチンピラは……」
ジャロ「行くよ!キィ。あのバカを止めるんだ!」
キィ「…………リィフどうします?」
リィフ(リーフィア)「……すぅ……すぅ…」
ジャロ「…………。」
「キィ、あんたがおぶりな」
「ええっ!?」
67:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:20:50 ID:YvH0zY96
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ぎゅる…!!
ぎゅるるっ!
樹々は、少女を乗せたポケモンを捉えるべく
四方八方から絶え間無く降りかかる。
女「…うわっ、…きゃ…」
ゴーゴート(むぅ…ロッドめ)
つるのむち!!
ビシィ…!!
ゴーゴートの放った蔓の鞭が、
ロッドの操る樹々を牽制する。
68:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:22:17 ID:YvH0zY96
女(……一体、何が起こってるの…?)
ゴーゴート「……小僧…何処にいるんじゃ…?」
(…やはり、『あの場所』かの…)
ザッザッザッザッ…
69:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:24:38 ID:YvH0zY96
───────────────
*
………………。
───
─────
━━━━━━━━━━━
『……ぅぇぇん…
……………ぅぇぇん……』
『……なんで………グス…
…なんでむかえにきてくれないの……?』
『……グス……ぼくのこと、
きらいになっちゃったの………?』
*
………………。
───
─────
━━━━━━━━━━━
『……ぅぇぇん…
……………ぅぇぇん……』
『……なんで………グス…
…なんでむかえにきてくれないの……?』
『……グス……ぼくのこと、
きらいになっちゃったの………?』
70:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:26:38 ID:YvH0zY96
『………。』
『…小僧よ。よく聞きなさい。』
『幾年も前のその少女の言葉を信じるということは
とても難しいことじゃ。』
『忘れてしまえば、
その苦しみも痛みも楽になる事じゃろう。』
『それでも、ずっと娘を待ち続けている小僧は
とても賢く、強いポケモンじゃ』
『………グス…。…ほんとうですか……?』
『あぁ。そうじゃとも』
71:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:28:35 ID:YvH0zY96
『…小僧よ。
お主は心の何処かで信じることに意味があるのか
疑い始めておるのじゃろう。』
『…………っ…』
『正直なところ、ワシとて
信じることに意味があるのかは分からん。』
『…じゃが』
『それでも信じ続けることには、必ず意味がある。
決して無駄なことでは無い。』
『………グス……。』
『小僧は信じ続ける強さを持っておる。
何をそんなに不安がる必要があろうか。』
『………ゴトじいさま…』
72:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:30:36 ID:YvH0zY96
━━━━━━━━━━━
─────
───
……昔の…夢だ……
すごく、懐かしい…。
あの時の僕はいつも、泣いてばかりいたっけ…
…でも、今は違う。
決めたから。
信じて、待ち続けるって。
だから、信じなくちゃ…
きっと
きっと今日は、僕を迎えに来てくれるって…
73:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:32:08 ID:YvH0zY96
─────────
「「……はぁ……はぁ………!!」」
ジャロ「…ロッドめ…何処にいるんだい…」
キィ「アイツは森の木々を自由に操れますからね…
何処かに隠れて、遠隔操作している可能性が高いっス…」
ジャロ「あぁ。そうだろうね」
「……うぅ…ん。………あれ?…ここは…」
キィ「!」
「姐さん、起きましたよ!」
ジャロ「…やっとかい」
74:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:33:39 ID:YvH0zY96
リィフ「…え?キィ?
ジャロさん?…どうして…」
ジャロ「…よく聞きな、坊や。
今、この森にある人間が来ている」
「お前さんが10年間待ち続けてた、あの女の子だよ」
リィフ「…………………え…?」
───…ヒナちゃんが…?
75:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:35:09 ID:YvH0zY96
キィ「それだけじゃない。
ロッドの奴、木を操ってその娘をこの森から
追い出そうとしているようだ」
リィフ「……なんだって!?」
ジャロ「だから今、急いでんのさ。
早くあのバカを止めないとね」
リィフ「…………ロッド…」
「……。」
リィフ「…キィ、ありがとう。下ろして」
キィ「ん?ああ」
リィフ「教えてくれてありがとう。
ここからは分かれて探そう。」
ジャロ「…そうだね」
76:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:36:05 ID:YvH0zY96
リィフ(……………。)
(………ヒナちゃん、…ロッド…)
ぐっ…!
リィフ「ロッドを止めなくちゃ!!!」
77:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:37:14 ID:YvH0zY96
───────────────
*
──────!!
ロッド「!!」「……この感じ…」
「リィフが起きたか…。」
「悪いが、足止めさせてもらうぜ。
もう少しで終わるからよ…」
「俺が、あの女を始末して…
お前に掛かった呪いを解いてやる…」
「…全部、お前の為だ…
…悪く思うなよ…」
78:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:38:52 ID:YvH0zY96
───────────────
リィフ「……どこにいるんだ……ロッド……」
…ぞわ………ぞわ……。
リィフ「…ん?もしかして、これって……」
ぎゅるるるる…!!!!
リィフ「くっ!やっぱり…
ロッドの能力か…!!」
リーフブレード!!!
…しゅぱぁああん!!!
79:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:40:18 ID:YvH0zY96
リィフ「………やった…?」
……ぞ…ぞわ……ぞわ……
ぎゅるるっ!!
ぎゅるぅうん!!!!!
リィフ「…ダメか…。なら、もう一回!!」
リィフ「リーフブレードォォオオオ!!!」
すぱぁぁあんっ!!
しゅぱぁああん!!
ぞわ……ぞわ……
リィフ「…くそっ!これじゃきりがない……!」
80:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:42:02 ID:YvH0zY96
───────────────
*
つるのむち!!
ばしぃい!!!
ロッド「…チッ……しぶてぇジジイだ……」
ゴーゴート「……ゼェ…ハァ…ゼェ…ハァ…」
女「大丈夫!?…ごめんね…」
ゴーゴート「…ほっ…ワシも歳をとったのぉ…」
ロッド「……余裕ぶっこいてる場合かよっ!!」
ザシュ…!
ゴーゴート「……ゴォ…!!」
女「ゴーゴート!!」
*
つるのむち!!
ばしぃい!!!
ロッド「…チッ……しぶてぇジジイだ……」
ゴーゴート「……ゼェ…ハァ…ゼェ…ハァ…」
女「大丈夫!?…ごめんね…」
ゴーゴート「…ほっ…ワシも歳をとったのぉ…」
ロッド「……余裕ぶっこいてる場合かよっ!!」
ザシュ…!
ゴーゴート「……ゴォ…!!」
女「ゴーゴート!!」
81:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:43:39 ID:YvH0zY96
オーロットは一瞬の隙を逃さず、
ゴーゴートに対して完全に死角となる方位から
彼の脚を狙い…
ゴーゴート「……ゴォ……」
女「動いちゃダメっ!
……やだっ……血が出てる…。早く手当てしないと……」
動きを止めた彼らに
ロッド「んなもん、待てるかよぉ!!」
一斉に攻撃を仕掛けた。
ぎゅるるるるるるるんっ…!!!!!!
女「…ぁ…──────────
82:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:44:15 ID:YvH0zY96
──────斬ッッッ!!!!!
83:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:45:15 ID:YvH0zY96
刹那
彼女に降りかかる無数の茨は
「…………間に合ったか…」
急遽、駆けつけたジュプトルの技によって
無惨に散った。
84:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:46:29 ID:YvH0zY96
ゴーゴート「………。」
(……ほう、シザークロスか…。
…また腕を上げおったな…。)
ロッド「…くそっ!!次から次へと…!!」
キィ「ゴト爺様、ご無事ですか?」
ゴト爺(ゴーゴート)「おかげ様でな」
女「…ジュプトル…?」
キィ「!」
「………そうか…。アンタがリィフの……」
85:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:47:28 ID:YvH0zY96
キィ「っと、今は奴を止めないとな。」
「出て来いよ、ロッド!!そこに居るんだろ?」
ジュプトルの鳴き声が森に響く。すると…
不気味に動く樹々は次第に勢いをなくし…
ロッド「………………。」
少し離れた木の影から
一匹のポケモンが姿を現した。
86:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:49:15 ID:YvH0zY96
────────
*
リィフ「……はぁ……はぁ………。
…切っても切っても、どんどん襲って来る…」
ぎゅるる!!
リーフブレード!!
───斬ッ!!
ぞわ……ぞわ……
リィフ「……くそっ!これじゃあ先に進めない……」
87:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:50:04 ID:YvH0zY96
………ぞ……わ…ぞ……
リィフ「…はぁ…はぁ………え?
……おさまっていく……?」
………
…止まった…。
リィフ「………。」
リィフ「…急ごう!」
ダッダッダッダッダッ…
88:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:51:28 ID:YvH0zY96
────────
*
ロッド「……………。」
女「………!」
(…もしかして、木が襲ってきたのは…
このポケモンが…?)
キィ「ロッド、もう止めよう。
仲間内で争うのは。」
「本当にリィフの為を思うならな」
ロッド「…………本当にリィフの為を思うなら?
…ハッ!笑わせんじゃねえぞクソトカゲ」
*
ロッド「……………。」
女「………!」
(…もしかして、木が襲ってきたのは…
このポケモンが…?)
キィ「ロッド、もう止めよう。
仲間内で争うのは。」
「本当にリィフの為を思うならな」
ロッド「…………本当にリィフの為を思うなら?
…ハッ!笑わせんじゃねえぞクソトカゲ」
89:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:52:43 ID:YvH0zY96
ロッド「あいつは10年間そこの女を待ち続けたんだ…
そんだけ放ったらかしといてよぉ…
今更のこのこ現れて、好き勝手させる訳にはいかねぇ…
ムカつくんだよっ!」
キィ「…笑わせるなだと?
…それはこっちの台詞だ馬鹿野郎!!
お前はリィフの為にやってんじゃない!!
全部自分の為なんじゃないのか!?」
90:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:53:54 ID:YvH0zY96
ロッド「うるせぇ!!
この女がアイツをずっと縛り続けてんだろうが!!
そんで今頃アイツを捕まえに来たってか!?
んなこたぁ俺がさせねぇ!!」
キィ「そう言って今度はお前がリィフを縛りつけるのか!?この森に!!
アイツは10年間この娘を待ってたんだ!!
そして、やっと再会できるんだろぉが!!!
それを邪魔して、何がしたいんだよ!!ああ!?」
91:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:55:02 ID:YvH0zY96
ロッド「気に食わねぇんだよ!!
この女はアイツに最初のパートナーになって欲しいって言ったんだろ!?
でもこいつはボールを持ってやがった!!
違うポケモンを連れたトレーナーだっ!!
アイツは10年約束守り続けたのに
裏切られてんじゃねぇかよぉ!!」
キィ「だからって、何で仲間の新たな門出を
祝福出来ないんだお前はっ!!
リィフの親友じゃなかったのか!?」
ロッド「ダチだからここまでやってんじゃねぇかよ!!!」
92:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:57:11 ID:YvH0zY96
「「…ゼェ…ハァ…ゼェ…ハァ…」」
女「…えぇ…っと、あの……」
キィ「…やっぱりお前は…
…力でねじ伏せないと分からないようだな…」
ロッド「言うようになったじゃねぇかトカゲ野郎が…
やれるもんならやってみやがれ」
「待ちなっ!アンタたち!!」
女「!!」
「…このポケモンは……ジャローダ…?」
キィ「姐さん…」
ロッド「チッ…面倒臭ぇのが来やがった…」
93:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:58:30 ID:YvH0zY96
ジャロ「………坊やはまだ来てないのかい…」
ジャロ「…!」「ゴト爺様、その怪我…」
ゴト爺「なぁに、心配はいらん」
ジャロ「………。」ギロ
ジャロ「ロッド!こんな茶番はもう止めな!!」
「これ以上やろうってんなら、アタシが全力でアンタを止める。」
「…いいね?」
ロッド「…ハッ!2対1か…
上等じゃねぇか…!!同時に相手してやるよ」
ジャロ「……なんだって?」
94:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 12:59:27 ID:YvH0zY96
ロッド「………来いよ、BBA」
ジャロ「…あ"?」ギロ…
「……キィ、下がってな……」
キィ「………………はい。」
女(……これって、もしかして…)
95:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 13:01:04 ID:YvH0zY96
互いに睨み合ったまま、沈黙が続き
その場の空気は、言いようのない緊張感に支配される。
そして、一瞬の静寂は
両者の繰り出す技により破られた。
ロッド「ウッドハンマアアアアアア!!!!」
ジャロ「リーフストームっ!!!!!」
「…………っ!!」しゅんっ…!
ドオオオオオォォ………
96:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 13:58:36 ID:ZhQHlPV.
───────
*
リィフ「……はぁ……はぁ……」
「…一体、どこにいるんだ…
……ロッド、…ヒナちゃん…」
「……………。」
────────
────
─
『わぁぁ!かわいー♪
ねぇ、あなたのお名前はー?』
『ぶい?…あっ!ぶいちゃんっていうんだねっ!』
『わたしはヒナっていうの!
よろしくねっ!ぶいちゃん♪』
*
リィフ「……はぁ……はぁ……」
「…一体、どこにいるんだ…
……ロッド、…ヒナちゃん…」
「……………。」
────────
────
─
『わぁぁ!かわいー♪
ねぇ、あなたのお名前はー?』
『ぶい?…あっ!ぶいちゃんっていうんだねっ!』
『わたしはヒナっていうの!
よろしくねっ!ぶいちゃん♪』
97:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 13:59:46 ID:ZhQHlPV.
『ぶいちゃんにね…
わたしのパートナーのポケモンになって欲しいの』
『約束だよっ!!』
『もう、ここには来れなくなるの。』
『…でもね、前にした約束、覚えてる…?』
『わたし、ぶいちゃんと一緒に旅がしたいんだ』
『だからね、…いつになるかは分かんないけど…
…絶対、この森に戻って来る。』
98:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 14:01:58 ID:ZhQHlPV.
『…約束する…。』
『…身勝手なのは分かってるよ…。
…でも、それまで…待っててほしいの…。』
『絶対…。…絶っ対に戻って来るから…!』
『…だから、サヨナラは言わないよ…』
─
────
────────
…あの約束から、もう10年か…
早いもんだね…なんて
言えればいいのに…
長かった。
すごく…
99:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/06 14:02:51 ID:ZhQHlPV.
もう僕は、あの頃のイーブイじゃない
もう僕は、ただ待ち続けるだけじゃない
今度は、僕が…
あの娘に会いに行くんだ…!!
だから待ってて…
…ヒナちゃん。
100:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/06 14:04:11 ID:ZhQHlPV.
ドオオオオオォォ………
リィフ「!!!」
「この音……!!きっとバトルの音だ!!」
「……ここからだと、まだかなり距離がある…」
「……くそっ…!」
「…嫌な予感がする…」
…どうか…
…どうか無事でいて…
…ヒナちゃん…。
101:英雄◆ZSLq0Csm3g投稿日:2016/03/06 16:01:28 ID:TTKiBWwA
支援させてください(´;ω;`)
104:木綿探偵L◆dtftdId/GY投稿日:2016/03/06 16:54:27 ID:oHN7Pk3k
面白い、支援
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105:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 02:37:21 ID:hwsz3X/Y
───────
*
ドオオオオオォォ………
互いの技が激しくぶつかり合い、凄まじい轟音が響く
───はずだった。
ロッド「………チッ…。」
ジャロ「……おっと…。」
女「えっ!?」
彼らの攻撃は、あるポケモンによって
完全に防がれていた。
いや、『吸収された』と言うべきか…。
*
ドオオオオオォォ………
互いの技が激しくぶつかり合い、凄まじい轟音が響く
───はずだった。
ロッド「………チッ…。」
ジャロ「……おっと…。」
女「えっ!?」
彼らの攻撃は、あるポケモンによって
完全に防がれていた。
いや、『吸収された』と言うべきか…。
106:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 02:39:51 ID:hwsz3X/Y
「…まぁ待て若人達よ」
ゴーゴートのつるのむち!!
ぎゅるるるる…!!
ばしぃ!!
ロッド「なっ!?離しやがれっ!!クソジジイ!!」
ジャロ「…参ったね、アタシまでかい」
彼らの攻撃は
ゴーゴートの特性『草食』により無効化され
その直後、彼の放った蔓の鞭により、
オーロットとジャローダの衝突は抑制された。
107:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 02:40:56 ID:hwsz3X/Y
女(……えぇーっと……。
これ、どういう状況なんだろう……?)
ゴト爺「ロッドよ…いい加減、頭を冷やさんか。」
ロッド「ぅるせぇ老いぼれがぁあ!!引っ込んでろっ!!」
ゴト爺「………。」
ゴト爺「どうやらお主はなにやら勘違いしとるようじゃが…」
「そのボールの中身は空じゃよ」
「そうじゃろう?お嬢さん」
女「…?」
ロッド「………は?」
108:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 02:42:41 ID:hwsz3X/Y
ゴト爺「この娘は、小僧との約束を守る為に
ここまで来たんじゃ。」
「あの時の幼いイーブイがまだ自分を待っている
なんて保証はないが
それでも信じたんじゃ、小僧との約束をな。」
「そして、もし小僧が約束通りに待っていて、
今でも自分のポケモンになってくれると言うのなら…と
そのボールを持って来たのじゃろう。」
109:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 02:44:56 ID:hwsz3X/Y
ゴト爺「そして、もし小僧が拒否をすれば、
別れを告げこの森から去る覚悟までしていたんじゃ」
ロッド「………………そんな……訳…」
キィ「……まぁ、確かにポケモンを連れてたなら
応戦できただろうな。
俺とゴト爺様が助けなくても…」
ロッド「……っ……!」
ゴト爺「ワシは角に触れた者の感情を読み取ることが出来る。
今のは彼女の本心じゃて。」
110:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 02:46:54 ID:hwsz3X/Y
ゴト爺「…ロッドよ、もういいじゃろう。
全ては小僧が自分で決めおるわい。」
「…この森に留まるも、娘と共に旅立つもな…」
ロッド「………ぐっ……」
女(………。)
女「………オーロット……。
あなただったんだね…。ごめんね、あなたたちの
森を荒らすつもりなんてなかったの。
…ううん、そうじゃないよね…。」
111:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 02:48:06 ID:hwsz3X/Y
女「あなた、ぶいちゃんの友だちなんでしょう?」
「だから、あんなに必死だったんだよね…?」
ロッド「………っ…!」
女「すごく……優しいんだね。
友だち想いで、あの子もきっと「うるせぇ!!!!」
女「…………。」
ロッド「………ぅるせぇんだょ……畜生…っ…」
キィ「………。」
ジャロ「………。」
112:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 02:49:40 ID:hwsz3X/Y
ゴト爺「…お嬢さん、行きなさい。
お主のことを、小僧が待っとる。
この10年間、ずぅーっとな…」
女「…………?」
(……えぇーっと……。
……『行け』って言って…くれてる…のかな?)
女「……………。」
「……ありがとう。」
113:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 02:55:49 ID:hwsz3X/Y
少女は再び歩き始める。
時折、足に響く鈍い痛みを堪えて。
───────────────
114:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:23:11 ID:hwsz3X/Y
───────────────
「「「あああああっ!!!いたあああ!!」」」
ジャロ「あん?あれは…
…チビたちじゃないか」
ゴト爺「ほっほ!今日は騒がしいのぅ」
モンメン「…はぁ…はぁ……あれ?」
チュリネ「もしかして…」
キィ「丁度、一段落したよ」
ロッド「………チッ………」
チェリンボ「……よかったぁ」
115:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:25:16 ID:hwsz3X/Y
「皆さぁーん!!」
チュリネ「あっ!姉ちゃん」
ディア「…はぁ……はぁ…。……あの方はどちらに…?
私、お礼とお詫びを言わないと……」
ジャロ「あの娘は、坊やの所へ向かったよ」
ディア「ほ、本当ですか!?では私も…」
ゴト爺「まぁ、待ちなさい。
今はまだ行かなくても良いじゃろうて」
ディア「…えっと…??」
キィ「もう少ししたら、みんなでリィフの所へ行こう。
それでいいよな?ロッド」
ロッド「……………。」
116:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:26:23 ID:hwsz3X/Y
*****
117:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:27:58 ID:hwsz3X/Y
ここを真っ直ぐ進めば、あの場所に出る。
そこには、苔で覆われた緑の大きな岩があって
丁度、木漏れ日が差し込む
あの子の、お気に入りの場所。
118:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:29:53 ID:hwsz3X/Y
………。
…そう、10年前
私とぶいちゃんが出会って
再会の約束を交わした
思い出の場所だ。
119:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:33:36 ID:hwsz3X/Y
あの時にぶいちゃんと交わした
木漏れ日の中の約束は
10年経った今でも
色褪せずに
私の心の中で『生きている』…。
120:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:35:34 ID:hwsz3X/Y
…でも、あの子は
まだ、私を待っていてくれてるのかな…
…ううん。
…ダメ。信じなきゃ…
121:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:37:53 ID:hwsz3X/Y
きっと、この先のあの場所で
あの子は私を待ってくれている。
でも、
どんな顔をして会えばいいのか
分からないや…
122:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:39:21 ID:hwsz3X/Y
もうすぐ、着くよ…
もう…すぐ…
123:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:41:53 ID:hwsz3X/Y
「………。」
124:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:43:45 ID:hwsz3X/Y
「…………ぶいちゃん、いる………?」
「…私だよ?…ほら、ヒナだよ…」
「…遅くなって、…ごめんね…」
125:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:44:47 ID:hwsz3X/Y
「………ぶいちゃん…?」
「………隠れてる…の…かな…?」
「……出ておいで……?」
「………………………ねぇ……」
126:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:46:53 ID:hwsz3X/Y
「………………。」
「…………………あ…はは…」
「……そう…だよね……。…だって……」
「…だって……、あれからもう…10年も…
…経っちゃったんだもんね………。」
「……待たせ………過ぎちゃった……よね……。」
127:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:49:01 ID:hwsz3X/Y
「………グスッ………あぁ、もう……」
「……グスッ………覚悟…してたのに………ぅ……っ……」
「……泣か…ないって………グスッ……
…きめてた……っ…のに……」
「………なんっ……で………
……泣いちゃう…かなぁ………」
「…全部っ…ぅ……ぜんぶ、わたしが悪いのに………」
128:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:51:16 ID:hwsz3X/Y
「……グスッ……せめて……あの子に……
……あやまりたい……のに……」
「…わたし…には……グスッ……もう、それすら…
…できない…ん…だね………」
「……ぅぅっ……グスッ……うっ………」
「…うわぁぁぁああああん…!!!」
129:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:52:59 ID:hwsz3X/Y
「………ふぃあ!」
(………ヒナちゃん!)
130:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:55:14 ID:hwsz3X/Y
「…………グスッ………ぇ……?」
「………ぶぃ……………ちゃん……?」
「(…うん。僕だよ…)」
「(………おかえり、ヒナちゃん)」
「………グスッ………ただ……いま……っ…」
131:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:56:44 ID:hwsz3X/Y
「(………やっと……)」
「……やっと、逢えたね…………
………ぶいちゃん……」
「……ずっと………ずっとっ……
………あなたに…謝りたかったの……」
132:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 03:59:11 ID:hwsz3X/Y
「……ごめんなさいっ!!
……グスッ……こんなに……待たせちゃって……」
「(…ううん…)」
「…ごめんなさい……、
10年間も…待たせちゃって………
……今まで一度も……会いに来れなくて…
…ごめんなさい……っ…」
133:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:01:09 ID:hwsz3X/Y
「(…ううん。謝らないで。
ヒナちゃんは…
あの日の約束を忘れないでいてくれた。
こうして、僕に今会いに来てくれた。
…だから……
134:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:03:21 ID:hwsz3X/Y
…だから、顔をあげて?ヒナちゃん)」
「………許して……くれる…の…?」
「…ふぃあ!!」ニコッ
135:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:04:43 ID:hwsz3X/Y
ぎゅっ
136:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:12:22 ID:hwsz3X/Y
「(…………ヒナちゃん…?)」
137:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:14:06 ID:hwsz3X/Y
「………ありがとう。」
「……ごめんね……ぶいちゃん…。
……少しだけていいの。
………あと、少しだけ……
……このままでいさせて……っ…」
138:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:15:42 ID:hwsz3X/Y
「……ぅぅ…っ…
…………うわぁぁぁぁあああああん…!!!!!」
139:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:16:12 ID:hwsz3X/Y
*****
140:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:19:32 ID:hwsz3X/Y
「……ねぇ、ぶいちゃん…」
「………あの時の約束、覚えてる…?」
「…私、あの時の気持ちは
10年経った今でも少しも変わってない。」
「…今でも、…今からでも、
…貴方と旅がしたいっ!」
「だから…」
141:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:21:02 ID:hwsz3X/Y
「私の…」
「パートナーのポケモンになってほしいの…。」
「………どう……かな……?」
142:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:22:20 ID:hwsz3X/Y
「(………。)」
「(………ずっと…
……ずっと待ってたんだ。
その言葉を。
僕だって
この気持ちは10年前と少しも変わってない…。
143:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:23:50 ID:hwsz3X/Y
…ヒナちゃんと一緒に…
いろんな人やポケモンたちに会いたい!
いろんな物や景色をこの目で見たい!
まだまだ僕の知らないことだらけな
この世界のことを、もっと知りたいっ!!)」
「(…だから…)」
「(これからは、ずっとヒナちゃんの側にいたい…)」
144:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:24:52 ID:hwsz3X/Y
「(…一緒に旅に、連れて行って!!)」
145:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:25:47 ID:hwsz3X/Y
「………ぶいちゃん…」
「…………ありがとう。」
146:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:27:23 ID:hwsz3X/Y
「………行ってしまうのか、小僧…」
リィフ「……………ゴト爺様…」
ゴト爺「…ほっほ……寂しくなるのぉ」
147:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:35:21 ID:hwsz3X/Y
ジャロ「…ふぅ…。…やっぱりアンタは
リィフとしてこの森で生きるより
ぶいちゃんとしてその娘と旅をすることを選んだんだね。」
キィ「…まぁ、自分で決めた道なら仕方ない。
友として、応援してやらないとな。」
リィフ「…ジャロさん、キィ…」
148:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:37:36 ID:hwsz3X/Y
ヒナ「!」
「…あなたは……」
ディア「……あ、あの…!」
ディア「…さっきは、弟を気遣っていただいて
ありがとうございました!
あと、怖がって攻撃したりしてごめんなさい…」
チュリネ「さっきはありがとー!」
モンメン「アンタ、いい人間だったんだな!」
チェリンボ「もう怖くないよっ♪」
ヒナ「………ふふっ」
「こっちこそ、驚かせちゃってごめんね」
149:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:39:35 ID:hwsz3X/Y
リィフ(…………あ…れ?)
(…………ロッドは……?)
ゴト爺「……そうじゃ、小僧。
…これを持って行きなさい。」
「きっと、役に立つ時が来るやもしれん」
リィフ「…え!?これは…!
『きせきのたね』…」
「いいんですか!?」
ゴト爺「あぁ。わしが持っていても仕方ないからのぅ」
150:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:41:02 ID:hwsz3X/Y
ディア「あっ!じゃあ、私からはこれを!
リィフ君のトレーナーさんへ」
ヒナ「…?
…もしかして、これ…私に?」
ディア「はい!お詫びと祝福を兼ねて!
普通、この時期にはもう残ってないんですけど
一輪だけ咲いてたんです」
ヒナ「!」
(…この花って…)
151:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:42:01 ID:hwsz3X/Y
──
━━━━━
『わっ!見て見て!キレイなお花!』
『こんなところにお花ばたけがあったんだ…!』
━━━━━
──
あの時の…
ヒナ「……。」
「………ありがとう!」
152:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:43:40 ID:hwsz3X/Y
キィ「…あー…。
…俺から贈れる物は何もないんだが…、
せめて、声援を」
キィ「リィフ!俺たちはどんなに離れても…。
…どれだけ経ってもずっと仲間だ!」
「それを忘れてくれるなよっ!」
リィフ「うん!」
ジャロ「…ハハッ…。
随分とくさい台詞だねぇ、キィ?」
キィ「ちょっ…!?姐さん!!」///
ジャロ「…まぁ、なんだ。
…体調には気をつけるんだよ?」
リィフ「…分かってるよ…ジャロさん…っ…」
153:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:45:03 ID:hwsz3X/Y
チュリネ「リィフ兄ちゃん…。
……がんばれーーっ!!」><
チェリンボ「…絶対、また戻ってきてね…?」
モンメン「いつか、旅の話聞かせてくれよ!」
リィフ「……ぅん…」
154:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:47:04 ID:hwsz3X/Y
ゴト爺「………。」
ゴト爺「……小僧……いや、リィフよ…」
「…よく聴きなさい」
リィフ「……はい」
155:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:49:05 ID:hwsz3X/Y
ゴト爺「…我々は、何処に居ようとも…
どれだけ月日が経とうとも…
…強い絆で結ばれた家族じゃ。
それは、何があろうとも決して変わることはない」
リィフ「………っ…!」
「お主は、この森で育った強いポケモンじゃ。
それを胸に、堂々と生きれば良い…」
「良いか?」
リィフ「……っ……はいっ…!!」
156:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:52:09 ID:hwsz3X/Y
リィフ「…この森で生まれ育ったことは…
…僕の、誇りです…。
ゴト爺様…
ロッド、ジャロさん、キィ、ディア…
森のみんな…
今日まで…、僕を育ててくれて…
支えてくれて…
……ありがとう……ござい、ました……っ!!」
157:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 04:53:43 ID:hwsz3X/Y
ヒナ「………っ…。」
ゴト爺「…………。」
「…娘さん。」
「わし等の家族を…
リィフを、宜しくお願いします…」
ヒナ「…。」
「……はい。」
158:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 04:55:15 ID:hwsz3X/Y
リィフ「……それでは…みんな…
『行ってきます』!!!」
「……待てよ…」
159:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 12:53:21 ID:rIe4wRR6
リィフ「…………。」
「……ロッド…」
キィ「やっと来たか」
ロッド「………出て行くんだな…この森を…」
リィフ「…………うん。」
160:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 12:54:57 ID:rIe4wRR6
ロッド「……………俺は、認めねぇ」
キィ「………はぁ!?」
リィフ「………。」
ロッド「…バトルだ!俺と本気で闘いやがれっ!
それでもしお前が勝ったなら、
その女と何処でも好きなところへ行けばいい…」
「だが」
「もし俺が勝てば…
…お前はずっとこの森で暮らせ」
161:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 13:22:53 ID:rIe4wRR6
キィ「おいロッド!!お前、自分がなに言ってんのか分かってんn「分かった。」
キィ「なっ!?リィフまで…」
ジャロ「…いいじゃないか、闘らせておやりよ」
キィ「…ええ!?マジっすか姐さん!?」
ジャロ「これくらい、いいだろう?ゴト爺様?」
ゴト爺「……異論なしじゃ」
キィ「ゴト爺様まで…」
162:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 16:57:12 ID:7uKRQ7SE
ジャロ(……ふっ……ロッドの奴……素直じゃないねぇ…)
「…これで最後かもしれないんだ。
お互い全力で、心置きなく闘いな!」
ジャローダのグラスフィールド!!
リィフ(……グラスフィールド…
…この森で、決闘をする時に使われる技だ…)
ロッド(……へっ…
…BBAにしては気がきくじゃねぇか…)
163:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 16:58:36 ID:7uKRQ7SE
ヒナ「…ぶいちゃん、もしかして…
あの子とバトルするの…?」
リィフ「……ふぃあ!」
ヒナ「………。」
「……分かった。」
ヒナ「でも…」
「無茶はしないで…。」
リィフ「………。」ニコッ
164:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 17:01:58 ID:7uKRQ7SE
ディア「では、審判は私が務めさせて頂きますね。」
ディア「……えぇっと…
ルールは、どちらかが戦闘不能になるか、
降参するまでの1on1とします。…いいですか?」
ロッド「あぁ!」
リィフ「うん!」
ディア「…それでは、始めます!
リィフ君とロッド…
…バトル開始!!」
165:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 19:33:53 ID:WsgFvR9A
ロッド「ウッドハンマアアアアアア!!!!」
リィフ「リーフブレードォォオオオ!!!」
ガキィ…ン!!
キィ(ロッドの奴…一体何を考えて…
ゴト爺様もバトルを認めるなんて…)
ゴト爺(……ロッド…。
昔からお主の考えていることは、よぅ分かる。
この角を介さなくともな…。)
ヒナ「ぶいちゃん…!がんばって…!」
166:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 19:36:28 ID:WsgFvR9A
ロッド「まだまだぁ!!」
リィフ「くっ…!!」
ドゴォォオオ!!!!
ゴト爺(お主は、バトルの勝敗などどうでもいいのじゃろう?
ただ、最後に小僧と全力で闘いたかった。
…友として。
それに、お主の行いのケジメでもあるのじゃろうな…)
ジャロ(…こうでもしないと送り出せないだなんて…
本当にアンタは不器用で、素直じゃない…
…バカな奴だよ、ロッド)
167:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 19:37:39 ID:WsgFvR9A
ディア(…やっぱりふたり共…
お互いに、1番得意な技だけで
決着をつけるつもりなんですね…)
リィフ「リーフブレードォ!!!」
ロッド「遅せぇんだよぉ!!オラァ!!」
168:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 19:39:08 ID:WsgFvR9A
(すまねぇな…リィフ。
俺の我儘に付き合わせちまって…
やっぱり、お前がこの森からいなくなんのは
我慢なんねぇんだ。でもよ…
そんなガキみてぇなこと、
もう言ってられねぇんだ…!!
だから、このバトルは…)
ロッド「ちっ…!これでも食らいやがれっ!!!」
リィフ「ぐっ…!!……でも!!」
169:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 19:41:00 ID:WsgFvR9A
(…ロッド。
言葉にしなくたって
その想い、全部伝わってくる…!
…ありがとう。今まで僕を支えてくれて。
君にはどれだけ感謝しても、きっと足りない。
だから、このバトルは…)
(お互い、全力で…!!)
ロッド(なっ!?……こいつまだ倒れねぇのか…!!?)
リィフ(全力で…!!思いをぶつけるんだっっ!!!)
170:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 19:42:10 ID:WsgFvR9A
リィフ「これで決めるっ!」
「リーフブレードォォオオオ!!!!」
ロッド「くたばりやがれっ!!」
「ウッドハンマアアアアアア!!!!」
ロッド「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
リィフ「はあああああああああああああ!!!!!!!!」
ドオオオオオオオ………ン!!!!!!!
171:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 19:44:02 ID:WsgFvR9A
─────────────
─────────────
─────────
─────
─
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
─
─────
─────────
─────────────
─────────────
─────────────
─────────
─────
─
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX
─
─────
─────────
─────────────
─────────────
172:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 20:55:56 ID:WsgFvR9A
────1年後
173:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 20:57:08 ID:WsgFvR9A
そこは、樹々が鬱蒼と生い茂る森の中。
息絶え絶えに疾走する、一匹のポケモンの姿があった。
「……はぁ…っ!……はぁ…っ!」
そして、そのポケモンが目指す先には
木漏れ日に満ちた、和やかな空間があった。
中央には、全体が苔で覆われた大きな岩があり
その上に小さなポケモンが乗っている。
そして、岩を囲むように
様々なポケモンが集まっていた。
174:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 20:58:41 ID:WsgFvR9A
「…す、すまねぇ…
…遅くなった…!」
この場に辿り着いたこのポケモンに対し
周囲の者達が一斉に口を開く。
ジャロ「遅いじゃないか、ロッド!
みんな、アンタ待ちだよ!」
キィ「どこで油売ってたんだ?」
チェリンボ「ロッドおそーい」
モンメン「待ちくたびれたぞー!!」
ロッド「あ"ぁ"?るっせぇよ謝ってんじゃねぇか!」
175:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 20:59:53 ID:WsgFvR9A
ゴト爺「これこれ、よさんか…」
ディア「ロッドが最後なんて意外ですね。
てっきり一番早く来てるのかと思っていたのに」クスクス
ロッド「あ?どういう意味だコラ」
キィ「そのまんまの意味だよ」
辺りが途端に騒々しくなる。
そして、その会話を遮るように
岩の上のポケモンが口を開いた。
「…えぇーっと、今来た彼で全員揃ったのかな?」
ジャロ「あぁ。揃ったよ」
176:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:02:43 ID:WsgFvR9A
岩の上のポケモン──ペラップは
軽快な口調で言った。
へラップ「それじゃ、ぶいさん…
…あー、リィフさんからの伝言を伝えるね!
心して聞いてくれ!」
ゴト爺「あぁ。頼むよ」
ロッド「………。」
ペラップ「…う"ぅんっ!!あー…、
あぁー…──────
177:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:04:29 ID:WsgFvR9A
『──森のみんなへ
178:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:05:16 ID:WsgFvR9A
僕が、ヒナちゃんとこの森を旅立ってから
あっという間に1年が経ちました。
みんなは元気にしていますか?
僕は元気です!
─────────
ロッド「へっ、ガキの作文かよw」
キィ「静かに聞け」
─────────
179:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:06:18 ID:WsgFvR9A
この1年、いろんなことがありました。
いろんな人やポケモンと出会って
時にはバトルをしたり
仲良く話をしたり
何をする訳でもなくのんびりしたり…
─────────
ジャロ「ははっ、坊やらしいね」
ディア「ですね♪」
─────────
180:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:08:46 ID:WsgFvR9A
でも、楽しいことばかりではなくて
辛いことや、悲しいことだって何度もありました。
くじけそうになったりもしたけど
ヒナちゃんと一緒にだったから…
どんなことでも乗り越えることが出来たんだ!
それでも
時々、この森のことが恋しくなって
すごく、寂しくなったりもします。
だけど…
181:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:09:43 ID:WsgFvR9A
そんな時、森のみんなのことを思い出したら
いっぱい元気をもらえるんだ!!
─────────
ゴト爺「心まで強くなりおって…」ボロ…ボロ…
チビたち「「「あぁー!!じっちゃんが泣いてるぅ!?」」」
─────────
182:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:11:02 ID:WsgFvR9A
僕は今、海の見える小さな街に来ています。
─────────
チュリネ「姉ちゃん、うみってなに??」
ディア「さあ、なんだろう?」
─────────
海っていうのは、とってもキレイで
すごく、
すっっごおおおーっく大きな水たまりなんだ!!
183:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:12:39 ID:WsgFvR9A
他にも
炎の山、電気の洞窟、氷の空、機械の街…
外の世界は、見るもの全部が初めてで
言葉じゃ語り尽くせないくらいすごいんだ!!
みんなにも、見せてあげたいな…
いつか、僕が森に帰ったら…
外の世界のことを、たっっっくさんみんなに話したい!
だから、楽しみにしてて!!
184:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:13:58 ID:WsgFvR9A
──────
ジャロ「随分と楽しみな土産だねぇ」
ゴト爺「全く……無茶だけはするでないぞ…小僧…」
ロッド(ペラップ相手になに言ってんだ?
………ついにボケたか?)
──────
追伸
最悪に目つきの悪い僕の親友へ
───
ロッド「あ"ぁ!?てめぇコラ喧嘩売ってんのかああ!!?」
ジャロ「やめなバカ」
キィ「ペラップ相手になに言ってんだバカ」
ジャロ「随分と楽しみな土産だねぇ」
ゴト爺「全く……無茶だけはするでないぞ…小僧…」
ロッド(ペラップ相手になに言ってんだ?
………ついにボケたか?)
──────
追伸
最悪に目つきの悪い僕の親友へ
───
ロッド「あ"ぁ!?てめぇコラ喧嘩売ってんのかああ!!?」
ジャロ「やめなバカ」
キィ「ペラップ相手になに言ってんだバカ」
185:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:16:56 ID:WsgFvR9A
───
僕が森に帰ったら…
君に、バトルを申し込む!!
あの時は、結局勝敗がつかなかったから…
今度こそ、君との決着をつける!
絶対に…!!
だから…
僕は今よりもっともっと強くなるっ!!
ロッド、
君も覚悟して待っていてほしい…
僕が森に帰ったら…
君に、バトルを申し込む!!
あの時は、結局勝敗がつかなかったから…
今度こそ、君との決着をつける!
絶対に…!!
だから…
僕は今よりもっともっと強くなるっ!!
ロッド、
君も覚悟して待っていてほしい…
186:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:18:13 ID:WsgFvR9A
────『約束』だ!!
リィフより。』
187:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:19:48 ID:WsgFvR9A
ペラップ「………伝言は、以上です」
ゴト爺「ああ。ご苦労さん」
ペラップ「確かに伝えました!
それでは、私はこれで!!」
…バサッ……バサッ……
ゴト爺「ほっほ、小僧も言うようになったのぉ」
ジャロ「もう『坊や』だなんて呼べないねぇ…」
キィ「…で、どうなんだ?
…お前への挑戦状だぞ?」
ロッド「…………。」
188:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:21:17 ID:WsgFvR9A
「………くっくっく…。
…はぁーーっはっはっはぁ!!!!!
上ぉぉお等おおじゃねぇかこの野郎おお!!!」
ロッド「今度こそ!!
しっかり決着つけてやらぁぁああああああああああ!!!!!!!!!」
189:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:22:00 ID:WsgFvR9A
───この森一帯に、彼の声が響き渡った。
190:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:22:29 ID:WsgFvR9A
*****
191:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:24:33 ID:WsgFvR9A
そこは、鮮やかな海に面した小さな港町。
「………よし、準備おっけい!」
「それじゃ、次の街に向かおっか!!」
「ぶいちゃん!」
「ふぃあ!!」
ふたりの間を、穏やかな潮風が吹き抜けていった。
192:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:26:12 ID:WsgFvR9A
──────────
*
193:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:27:14 ID:WsgFvR9A
「…………。」
194:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw投稿日:2016/03/07 21:28:03 ID:WsgFvR9A
『木漏れ日の中の約束』
おしまい
196:旅人◆ZZ9zuXJ0Gw 投稿日:2016/03/07 21:49:27 ID:WsgFvR9A
閲覧頂き、ありがとうございました。
198:ラルトス@ガルーラナイト投稿日:2016/03/08 09:25:36 ID:6OtodWTk
なんか凄いものをみた…
おつ
おつ
197:ミルタンク@ふしぎなアメ 投稿日:2016/03/07 21:50:30 ID:SY3Y4dTA
書くの大変そー
乙
乙
200:リオル@でかいきんのたま 投稿日:2016/03/08 18:41:59 ID:/ABslGaM
乙です。
凄く良いお話しでした。
現在進行中のSSも続きを楽しみに待ってます。
凄く良いお話しでした。
現在進行中のSSも続きを楽しみに待ってます。
201:会津飯◆gDC74tSm/c投稿日:2016/03/08 19:07:43 ID:PQAZYPak
ガチで泣けました
乙です!
乙です!
202:キルリア@ダートじてんしゃ投稿日:2016/03/09 14:42:56 ID:hUQkcusU
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コメント(→コメント投稿)
長スギィ1げと(⌒,_ゝ⌒)
ここから雑魚どもの嫉妬↓
長い産業
ベイリーフいないのぇ…
長すぎまとめじゃないのかよ
とりあえず絵が下手
いち
読んでないけどなんすかこれ
10年前のニート時代だったら読んでたかもなぁ
読むのに時間くったなぁ、絵つきのSSは初めて見た
ジュカインになってんのにジュプトルのままやな
みんなちゃんと読んでるんだなw
コメントが少ない
なるほど
ジュカインが出てるから纏めたんだなこれ
ssにまとめろって頭沸いてんのかよw
ふつうに神小説。ちゃんとポケモンの雰囲気を理解していてよかった
臭すぎw
春休みの中学生が考えたのかな?
へえ 読みやすいし面白かった
特性とか技とか細かいところが工夫されていてとてもよかったと思います
なんだこれキモいな
これ深夜に一気に更新されてたな
主コメしかないのが不気味でミョーに読む気がしなかった
とても読む気にならんタイトルと文量
また謎まとめが増えたね
ぽけりん民て餓鬼多いんやなぁ。
普通にまあまあおもろいやんけ。
まあ、纏められるレベルかどうかはさておき。
幼児向けの絵本かな?
最後まで読んだけど面白かったぞ!
読まないでコメ来てるやつ謎過ぎんだろw
自分が読みたくないって思ったら閉じればいい話なのにw
かまちょ増えたなー
いいね
;。;
長すぎぃぃ
読む気力ねーよwww
ええやん
とっても面白かったし読んでて感動できたな
絵も上手いしボーマンダSSとは違うジャンルだけど同じくらい神SSで素直に尊敬する
…ながい産業って言ってる奴はあらすじだけ読みたいんかw
こんなんでまとめられるならなんでもまとめられるやん笑
これ以上の良作ないんか
読むのに時間かかったけど、ヒナとリフィの物語すごっくよかった‼アニメで言うとサトシとピカチュウ見たいだったな‼
サトシがマッチョになるところで感動した
長くてどっかで聞いたことあるような話だけど
いい話じゃん。絵も嫌いじゃない
すごくよかった
いいねぇ!
もっとssスレまとめてもいいのよ
こう言うSSをこう言う所でまとめるのは何かお門違いな気もするよなぁ
超いい話じゃないか…!泣けた
これくらい書けるのマジ尊敬するわ、いいなぁ…
色づかいも好き
久しぶりに感動した
全部読んでる人らはほとんどいないかもしれんが
このSS批判する奴ってどうかしてんのか
ss読んだこと無いんだなここの奴
面白いぞこのss
きもい
つまらない
長い
酷いなこれ、作者はドヤってんだろうなぁ
ss書くの好きな俺には参考になる
読んでないけど
リーフィア大好きやから泣けるわ
もっとおもしろいssもあるけど
これと比べ物にならないほどに長いし
まとめにはこれくらいがちょうどいい
全俺が泣いた
全部読んだ奴とか居るんだな
この程度の文量で長すぎとか小説読んだこと無いだろ
面白かった
乙!
絵はしょーもないけどストーリーは結構いいぞこれ
掌編として読むならアリじゃろ
チュリネって♂いたっけ?
感動した。絵も上手だし、素敵にまとめられていて良かった!
結構面白かったな
余白たっぷりなところは一昔前のケータイ小説みたいだよな
それはともかく弟のチュリネって男の娘ですかありがとうございました
僕「チ…みんな効果いまとつなんだよぅ…」
僕「でも女の子人間で体は水70%で効果抜群だから草技くらわなくてよかった、ゴーゴートンナイス!」
感想 良い感じにほっこりできた。 作者に感謝を!
愛がこもってて好き
読んだよー。♂チュリネは自分も気になってた
けろのセンスが酷いって事がよーくわかる
なんか…自分に酔ってる感じがありありと伝わってきて…
再開のとこ『生きてこそ』聞きながら読んだらすごい泣けた
サトシVSミツルのSSもまとめてくれよな
けろの大好きなジュカインが活躍してるぞ
斬
って…。
まぁ、がんばったね
読んだ俺が
案の定読まずに嫉妬コメしてるゴミりん民多くて草も生えねえ
お前ら妖怪よりもゴミだよ^^
ブイオナのOナニー纏めるなよ
チュリネの♂ってめちゃくちゃ珍しくね?
姉さんが人間に拉致されないか心配する訳だわ
おもしろかった
読まない人は無理してコメ書き込まなくていいと思うんだけどね
凄い良かったと思うよ、乙です
面白かった!
絵も可愛いし
コメントらんにきもいやつ沸きすぎてて腹立つ
長すぎだろ
面白かった!こういう正統派ssはいいなあ
木漏れ日のまで読んだ
ページ重すぎ
これで長いとかマジかよ
普段絵本しか読んでないの?
さらっと流し見するつもりが全部読んじゃったじゃんかー、
(うん、内容は割と良かったと思うよ、)
ここの連中はだいたい心が廃れてるから気にしちゃいけない
木まで読んだけど、すごく良い作品だった
読んでないけどKAT-TUNが片足で盆踊りするところが良かった
ハイ、感動~(棒)
すごく素敵だった!
イラスト美麗で素晴らしい
立体感はないけど、色使いは良いな
ベッドで全部読んじまった
普通に面白かったよ
同じセリフが出る演出好きだけど若干くどくて読みにくいかも
面白かった乙
カイオーガが出てくるところがよかった!
チェリムに進化するとこめっちゃ感動した
ロッドはどういう思考回路してんだ
こいつこそ始末すべきだろw
批判してる奴ら心汚れすぎじゃないですかねぇ、、
危うく泣きかけた…
面白かった!おつです!
これで長いとかここの連中は小説どころか新聞すら読んでなさそうだな
せっかくまとまってて面白いSSなのにコメント欄が残念だな
たしかに批判というより誹謗中傷のほうが多いけど中身のある意見もあるんだから批判してる人は全ておかしいというのは書き手のためにならないよ
チュリネってメスしかいないよ
読んでて自然に涙がでた
絵も雰囲気に合ってるし、ほっこりした
長い。携帯サイトのSS思い出すな
オレこのスレにリアルタイムでいたわwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
良かったと思う。絵も上手いって感じではないが、好ましい。これからも頑張ってほしい。
感想なんざ個人個人が持つ主観が含まれるものだから万人一色な訳ないんだぜ?
批判はするやつは皆おかしい!心が汚れてる!って。
全員同じ意見で染まることなんてまず有り得ないのになに言ってんだ
長い
台詞だけでそれぞれの行動の描写が無く読みづらい
チュリネとドレディアはメスのみなので弟などいる筈がない
結論:勉強不足の駄作
イーブイが最後にニンフィアになるところで感動した!
これ何?って思ってる奴はSS知らないガキなんだな
>>92
アンチ乙
誹謗中傷行為をそう言って
正当化してるだけでしょアンタ?
わざわざ※欄まで出張してこなくていいよ^^
面白かった。
それぞれのポケモンの良いところが出てて感動した
批判してる奴嫉妬乙
イーブイとロッドのバトルに感動した
嫉妬乙とか言ってる人はリアルで何かコンプレックスを抱えてるのかな?
チュリネに♂がいたこと以外は、よかった。 まぁ、演出上そうしたかっただけかもしれねぇけど あと、コメ欄で読んでもねぇのに批判してる奴は最初から見るんじゃねぇ、と言いたい
批判=アンチや嫉妬と考えるのはあまりにも短絡的というか
ぽけりんのコメント欄だし仕方ないのかもしれないけど
SS自体は面白かったです
やっぱまとめ民ってゴミだな…
※92とかどう見ても正論なのにな
統失なんじゃないかと疑うわ
読まずにコメントする人も過剰に反応する人も迷惑
氏ねもこう
氏ねもこう
ジャローダ姐さんがでててよかった。
草の御三家全部でてたらもっとよかった。
ジュカインに進化してるのにジュプトルのままなのが気になる。
リーフィアあんまり好きじゃないから他のブイズが良かった。
普通に面白い
ポッチャマが何の前触れもなく突然マッチョになって影分身するところで感動した
読んでない奴が罵倒し、読んだ人は大体褒めてる。
はっきりしてるな。
いやー面白かった!最後の写真のシーンで素直になれないオーロットが横向きになってるのもよく出来てるわ!
雄チュリネに関しては擁護出来ないけど。
♂チュリネ以外は全部良かった
ただ2スレに分割したほうが良かったと思う
けろ、お前に言っている
ああ、こんなに面白いSSを見てしまって大丈夫なのだろうか…?
長井産業
別に言うほど長くもない
絵柄が好きだし題材も惹かれるし暇なときに読むか
パっと見だけど上手い人が描いた絵に見えるな
※113
優しいコメントだなーと思ったら最後の行でワロタww
※59
それマジ!?
どこにあるのかな?すごく読みたい!
こんなSSより※59の言うSSの方が気になる!!
デデーン!うんこ!
大変いいモノを読みました!!
ポケモン同士の友情、信じる心が伝わってきました。
余談ですが、
物語の1年後、伝書ペラップが語っていた時
しゃべっているのがジュプトルなのに
絵はジュカインでしたよw
女の子が成長して他のイーブイと旅してる所は面白かった
ちょっと臭いかなって思ったけど上手く物語としてまとまってて感心した
たぶん作者はアニポケ好きなんだろうなぁって印象
良かったと思うよ
こんなSSがあったのか とても良かった
更新中に観れなかったのが悔やまれる
(「長い」は批判ですらない破綻した文句だから気にしちゃ駄目です)
普通の小説としては短い。
他の誰がどう言おうがかまわんが、俺は良かったと思うぞ。
普通につまらん
ポケモンの擬人化は違和感あって好きじゃないけど…ポケモン愛は感じた
これで嫉妬する奴なんていねーよ。どこにも才能かんじないけど…絵はいい
最後の絵にさらっとセレビィ混じってるのに気づいてちょっと笑った
草タイプ好きの俺としては普通に泣きかけたぞ
普通におもしろかった
絵はそこまで上手じゃないけど
雰囲気とか色遣いとかきれいだった
読んでないのにコメしてる人達ホント大迷惑だよなー…。
まぁ読んでないんだから批判したいだけの荒らし以外の何者でも無いんだろうけど。
1匹1匹の雰囲気を大事に上手く動かせてて全体的に良かったから、知識不足であろう♂チュリネもそこまで気にはならなかった。読んでてありきたりな話だとは思ったけど、それでも再会のシーンは泣けた。
丁寧なSSだったと思う。>>1乙だ
※92
確かにこれより面白いSSっていうのも事実幾つかあるけど、
それでも上手くまとまってる方だと思うしわざわざ荒らしコメと一緒になって話通じないような批判の仕方はしないで欲しい